ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

本の紹介:NHKスペシャル「大江戸」,呉座勇一,本郷和人,本郷恵子ほか

2018-08-29 14:05:27 | 日記 本
久しぶりに本の紹介です。

高校の時,読書感想文は苦手でした。
「読書カード」という短い感想文を何回も書かされたのですが,
いやでした。
でも,ごくたまに
「おもしろい意見があるから」「変わった意見があるから」という理由で,
国語の時間に取り上げられたことがありました。
まともに素晴らしい感想文として取り上げられた記憶はありません。

でも,今は,自分の好きなかなり分野的に偏りのある本を読んで,
自分の記録のために書いています。

きっと,あの時の高校の先生が読めば,
やはり「おもしろい」とか「変わった」と言ってくれるでしょう。


以下,主に「読書メーター」より

NHKスペシャル「大江戸」関係

NHKスペシャル 大江戸 大江戸 知らないことばかり―水と商と大火の都 (NHKスペシャル大江戸)(7月9日)
テレビに合わせて読みました。
ホント知らないことばかりでした。
新しい史料の発見,遺跡からの出土品。
どんどん歴史は変化しますね。
個人的には「江戸商人の実像ー商家の日記を読み解く」が良かったです。
リアル江戸時代の江戸商人です。
また,「オーストリアの写真家が持ち帰った江戸と東京」の写真は,
まさしくリアル!CGではない本物ですから,グッときます。

NHKスペシャル シリーズ 大江戸の世界 (洋泉社MOOK)(7月9日)
「読んだ本」というか,何度も「眺めている本」。
テレビ番組もそうですが,
松平健などの俳優さんによるドラマはちょっと休憩タイムといった感じ。
この本も,テレビ番組もすごくわかりやすく勉強になりました。
発掘現場の写真や江戸時代の浮世絵,地図などもすごく良かったです。
史料名や参考文献もきちんと書かれていました。


次にこのブログを読んでくださっている方が教えて下さった本。

佐々木閑『別冊100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した』(8月17日)
「釈迦の仏教」と今の日本の仏教は全く異なるものであるのに,「仏教」と呼ぶ。
異端だ!とか言わずに,排除せず,許容し,広く誰にでも簡単に信仰できるものになる,
それでいいのかも?と単純な私は思います。
神仏習合とか明治の廃仏毀釈とかも聞きたかったです。
(神社・仏閣巡り大好き,自称歴おばさんでした。)


次に今人気の呉座勇一氏,本郷和人氏

呉座勇一『陰謀の日本中世史 』(8月4日)
歴史学者の名前がたくさん出てびっくり。
著者は日本中世史が専門とはいえ,
こんなにたくさんの学者の本や論文を読み,理解し,比較し,
その上で自分の考えを一次史料に基づいて論じているのですね。
・・・小説家,メッタ切り!と思いきや,
小説家・永井路子の『炎環』における
三浦義村黒幕説(源実朝暗殺の黒幕)が好意的に取り上げられていたのが,
とても懐かしく感じました。
(永井氏の『炎環』『北条政子』は大河ドラマ「草燃える」の原作で,
私が歴女になるきっかけの本です。)

本郷和人『天皇にとって退位とは何か』(3月17日)
まずビックリしたのが資料の多さ。
174ページから221までが巻末付録。
歴史学者があまり言いたくない(?)天皇の退位について歴史を振り返りながら解説。
中学生・高校生にもわかるようにと仮名をふるなどして,
「国民全体でよくよく考えていきましょう。」と締めくくっています。

本郷和人『日本史のツボ』(5月14日)
JMOOCの「日本中世の自由と平等」の講義を受けて以来,本郷先生のファン(?)です。
本郷氏には3つの側面があると思います。
1つ目は学者としての側面。
本人も「本職は『大日本史料』,そのうちの第五編という史料集を編纂すること。」
と「あとがき」でおっしゃっています。
2つ目はバラエティーの顔。
楽しく,わかりやすく専門の中世以外でも解説してくれます。
3つ目はこの本のように一般向けだけれども,
専門的なことをわかりやすく本に書いてくれるところ。
本郷氏の講義や他の本をまとめなおしたような本でしたが,すっきりよかったです。

最後に,本郷和人氏の奥様,恵子氏

本郷恵子『怪しいものたちの中世』
以前に読んだ『買い物の日本史』同様,
日本中世史の一面,
教科書にも,テレビのドラマやいわゆる歴史ものにも出てこない歴史の本。
現在のような警察のない時代,ばくち打ちに騙されても騙され損。
天皇のご落胤,と称する者がいても怪しいし,迷惑。
自由度の高い多様な男女関係の中世宮廷社会では,
院や天皇のご落胤は,無数にいたに違いない。
院政を始めた白河上皇。
諸国を支配する受領たちの人事を一手に握り,院に富が集中。
白河院は大寺院を創建。
寺院創建で善行を積んだつもり?
・・・次は院,恵子さんの旦那さんの『上皇の日本史』を読もう!

ちなみに本郷恵子氏の『買い物の日本史』
読書メーターにメモする少し前に読んだ本なので,記録がありませんが,
ここで出できた買い物とは・・・
私が面白かったのは,
官位,浄土・極楽テーマパーク
です。


PS.ただいま本郷和人『上皇の日本史』約3分の2読みました。(9月1日)
おもしろい!
ちょっと詳しくて,難しいけど,
詳しすぎるところは,さらっと読んで,っと。

だいたい,高校レベルの日本史では,
後鳥羽上皇以降,両統迭立としては多少出てきても,
天皇や上皇は出てこないような気がします。後醍醐天皇まで。

たとえば,御成敗式目は,御家人の間の法令であって,
朝廷は朝廷で律令・・・といわれても,
鎌倉幕府のことばかり勉強して,
朝廷側のことは一般的にはあまり知られない。

そこをカバーするのが本書。

詳しくは後日。
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台風20号の目が通過したようです。:でも,昔から住みやすいところだったのでしょうね。

2018-08-25 10:36:15 | 日記 地域
今年は台風の当たり年です。
すでに,今年2つの台風が姫路市付近を通過しています。
西日本豪雨もありました。
この時は,「特別警報」と「避難勧告」を経験しました。

今回の台風20号,
8月23日木曜日,夜中
主人が言うには,23時半ごろ
すごい風が吹いていたのに,ピタッと風がやんだそうです。
(ちなみに,私は寝ていた。
 「ん,今回は大丈夫」とテレビのニュース見て勝手に判断し,23時ごろ寝た。)
(翌日,歴博の掃除のおばちゃんもこの台風の目に気が付いたと聞きました。
 家は,姫路市青山,網干からいうと,北東の方向に10㎞ぐらいかなあ・・?
 (かなりいい加減な距離です。)のところです。)

そういう私も,すごい風の音で,夜中1時半ごろ(もう8月24日ですね。)眼があきました。
NHKのデータニュースを見ると・・・,
それが下の写真です。



昔から,「台風の東が危ない」と言いますが,
姫路近辺は目が通ったのに,大した被害はなく,
被害が大きかったのは,明石,神戸,西宮といった,兵庫県の南東部の方でした。

我が家周辺の「高潮浸水予想区域」に
「避難準備・高齢者等避難開始」が発令されました。(8月23日21時30分)
今のところ,近隣での浸水被害は聞いていません。

たぶん,鍛冶田遺跡(揖保郡太子町)で説明を聞いた時のことだったと思います。
「今回は縄文時代終り頃から,鎌倉時代までここに住んでいたであろう跡が出てきました。
 しかし,ずっと住み続けていたかどうかはわかりません。
 川は荒れます。
 場所を移します。
 たぶん,県下でも有数の広さだろうと思います。」(2016年9月10日のブログより)
と話してくださった方が,
「(水害等があっても)ここにまた住むということは,
 昔から住みやすいところだったのでしょうね。」
と言っていたのを思い出しました。

ちなみに,あの時,土器を洗ったり乾かしていた女の方が,
「ここが終わったら,すぐ近くをまた発掘します。
 ぜひそちらも見に来てくださいね。」と教えてくださいました。

明日,鍛冶田遺跡すぐそば,あの方が言っていた場所で
現地説明会が開催されます。
(前田・中筋遺跡:姫路市網干区,地名は違うけど,鍛冶田遺跡のすぐ近く,徒歩1,2分)
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NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」が再放送されていますが・・・

2018-08-16 14:05:00 | 日記 地域
今,BSプレミアム日曜正午から
NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」が再放送されています。
官兵衛は何と言っても我が姫路出身ですから,
本放送の時も,カチコチになって見ましたし,
司馬遼太郎の『播磨灘物語』も再読しました。

姫路城周辺はもちろん,
官兵衛初陣の地や書写山圓教寺,
廣峯神社,英賀神社などなど・・・近くの史跡や伝承の地も行きました。

再放送を見て,またちらっと行ってみたり・・・。


でも,姫路=官兵衛ではありません。

我が網干ももとは官兵衛側ではなくて,
英賀側,というか,英賀城の三木氏側というか,
英賀一向宗側でした。

「軍師官兵衛」でも,毛利が英賀上陸,というのがあったのですよ。


そして,昨日,
姫路市,姫新線太市駅近くの破磐(はばん)神社では,
奉点燈祭が行われる日でした。
奉点燈祭とは,
~官兵衛によって焼き打ちにされた峯相山鶏足寺の僧、氏子の供養が起源~
のお祭りだそうです。

私は娘とお昼の時間のある時に覗いてきました。
まだ準備中でしたが,
茅の輪がありました。
無事に夏の暑さを乗り越え,元気に何事もなく,無病息災を願う,というものですが,
他の神社
姫路の総社では,6月終わりごろ,
魚吹八幡神社では,7月半ばごろだったと思います。

私たちは晩にならないとお祭りが始まらないので,お祭りは見ずに帰りましたが,
そのあとすぐに,雨が降ってきました。
お祭りはどうなったのでしょうか。
確認していないので,わかりません。


こういうことも,頭の隅に置きながら,
再放送「軍師官兵衛」を見ています。
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解読実践コース 2017年度C・Dコース 第7回課題が返ってきました。

2018-08-08 13:21:18 | 古文書
第7回課題は,「馬代金滞り出入りにつき願書」
「質問」のところに書いたのですが,
この課題,3つの部分からなっています。
(毎年課題が変わるのですが,細部は解読のヒントになったら・・・と思うので,省略します。)

1つ目2つ目3つ目と,書いている人物が異なります。
1つ目2つ目は,あまり間違えることなく,解読できました。

ところが3つ目,
読めません。
「質問」にこういう内容のことが書いているのでしょうか?
と書きました。

先生の「講評」
内容を解説してくださり,
さらに,
「今回は難しいくずし字でしたね。
 特に奥書(3つ目のこと)の部分は 
 ここ迄くずしがくずれていると
 文意・文脈からの勝負になるのです。
 正解をもとに押さえ直してみて下さいね。」
とコメントをくださいました。

ひぇ~!文意・文脈から解読するのですか?!?
至難の業です。

1つ目2つ目のおかげで「A」はついていますが,
3つ目を中心にしっかり復習ですね。

復習をして,
第8回は見直しが出来たら,提出です。

そういえば,第7回の「あなたの声」についてのコメントはありませんでした。
そりゃそうですね。
第7回の課題についてのコメントだけで,
欄外まで書いてくださっていますから。
私が質問するからでしょうけど。
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北斎の組上絵;兵庫県立歴史博物館「ふしぎジオラマミュージアム」より

2018-08-06 11:48:38 | 歴博



7月14日から9月9日まで
兵庫県立歴史博物館では,「ふしぎジオラマミュージアム」という特別展が開催されています。

詳しいことは,歴博のホームページを見ればわかるので,
ここでは,私の趣味にあわせて,
葛飾北斎「新板組上灯籠湯屋新見世之図」(文化(1810年代)頃)のみ
簡単な説明と感想などを・・・
(今回の展示は,写真撮影可なので,久しぶりに写真を上に載せました。
 組み立てた後のものと,組み立て前の図のうちの1枚です。)

図録によると,
組上絵というのは,
切り抜いて組み立てると建物や芝居・物語の一場面などができる
日本の伝統的なペーパークラフトのことです。

盆の灯籠から発展した「灯籠飾り」が商品化されたもので,
正しくは「組上灯籠」「切組灯籠」といい,
上方では「立版古(たてはんこ)」とも呼びます。

描いているのは浮世絵師
立体的な構成力を要求されるためか
組上絵を得意とする絵師は限られています。

というわけで,
この度は写真の北斎の図のほか,
歌川国郷の芝居小屋などが展示されていました。
(8月12日以降は展示替えのため,この2つは8月11日まで)

(ひとりごと)
当時の風呂屋は一応男女で入り口が分かれていたのですね。
男女混浴だった・・・と聞いたことがありますが,
どうかな?と
すき間から中をのぞくと,中は仕切られていない?

それにしても,細かいですね。
そういえば,今年,1月から3月にかけて,
同じ,兵庫県立歴史博物館で,特別企画展「ふろくの楽しみ」がありました。
その時の「世界一高いエンパイア・ビルディングの大模型」や
「帝国新議事堂大模型」はすごかったですね。(昭和初期)
ちょっと,組上絵とは違うけど,
北斎の組上絵の方も雑誌の付録にありそうです。
無茶苦茶細かいですが。

あ,そうでした。
2016年に行った,明石市立文化博物館の「江戸の遊び絵づくし」にも
組上絵があったのを思い出しました。
図録を見直すと,
歌川芳藤の「しん版ひなだん組立の図」などが載っていましたが,
今回の北斎ほど,細かくはありませんでした。
8月12日からの後期では,
歌川芳藤の「組上三枚続き安宅新関の図」が展示されるようなので,
こちらもまた見たいです。

北斎の組上図に戻って
他の絵の部品?には,のりしろもあるんですよ。
でも,今の付録のように,切込みがありませんから,
切っていくのも,大変です。
(もちろん,図を作って描くのも大変ですが)
格子なんて細いですよ。
完成図(「組上おもての図」「組上内の図」)も描かれているので,
出来上がりを想像しながら,作れますね。
(2枚目の写真がちょうど「組上おもての図」「組上内の図」も写っています。)

北斎の「新板組上灯籠湯屋新見世之図」,
いつまでも顔を展示ガラスにくっつけて見ていましたが,
他のお客さん,きっと変わった人だなあ・・・と思ったことでしょう。(笑)




あれっ?写真?
まあ,どんなものかわかるので,お許しください。



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