世界の彼方此方へ行きたい

気ままな旅の様子を綴っていきます

ちょっと脱線その2(2016豪州no9)

2016-07-24 | オーストラリア

  

 ケアンズからブーンと約3時間、待望久しかったエアーズロックを遠くに初見参です。先住民であるアボリジニは『ウルル』と呼び、彼らが聖地と崇められているという。そんな聖地がこの旅の一番の目的だったのです。 

 展望台から眺めました。いくつもの岩が集まっている「カタ・ジュタ」最高峰はウルルより高い546mだそうです。

 現地のガイドさんと並んでいます。彼女は頭から網を冠っています。これがこの地では必需品だという。「小蠅除け」蠅がいっぱい集まってくる季節があるのかもしれませんが、私はさして気にならずでした。これから「カタ・ジュタ」の風の谷に向かいます。 

 なるほど風の谷だ。岩と岩の間を吹き抜ける風から生まれた言葉でしょうか。宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」がこの地と関係あるとかないとか。ウルルと一緒で、ここも気温が36度以上になると通行禁止ですって。

 

 「7色に変化する」とも言われるほど、様々に表情が変わるエアーズロック。夕陽に輝く岩山をバックに乾杯。このお二人さんがこの旅の行程をいつも一緒だった新婚さん。帰国の日、空港へ向かう途中で、ホテルにカメラ忘れたといって三人して引き返した事件があったことから、あまりお話もしなかったのに、このお二人のことは忘れられないのです。 

 

 夕陽に輝いた岩とは形状が違うウルル。どちらが表だか裏だか知りませんが、夕陽とは反対側で朝日に輝く岩山鑑賞です。 

 

 そして山登り。夏にはほとんど登れる日がないと聞いていたのに、アボリジニの神が私たちに幸運を授けてくれました。この山への登山も大きな観光資源のはずなのに「ウルルに登らないでください」から始まる以下の言葉が日本語でつづられていました。・・・訪問者が「登山」と呼ぶものは、伝統的所有者のアナング族にとって神聖な意味があります。ウルルに登るべきではありません。(中略)登山は危険であり、これまでに多くの方が亡くなり、怪我をしてきました。私たちは私たちの土地で亡くなったり、怪我をしたりすることを非常に悲しく思います。私たちはあなたを心配し、あなたの家族を心配しています(後略)そして最後にこんなダメ押しが「私たちはあなたにウルルに登らないことで、私たちの法律を尊重するよう求めます」と。でも、私は法律の禁を破って登ることにしたのです。 

 登る前にビデオカメラで写したものです。急な勾配に設置された鎖につかまって登ります。途中に座っている人たちがいますが、もちろん鎖のないところもあり、降参してお帰りになる方が多いのです。高所恐怖症の私ですからほんとに怖かった。転げ落ちたら助からないかもしれません。日本では多分この程度の安全対策では登らせないでしょう。

 遠くのカタ・ジュタ奇岩群。多分少し登ったところで写したようです。 

 ウルルは高さが348mもあります。何と、あの東京タワー(333m)よりも背が高いウルル。ここに立つとぐるっと360度独り占め。快晴で風もなく穏やか。今日の日を私たちに造ってくれたみたいでした。

 

 

 登り始めてからちょうど2時間。下山して来たらもう登山禁止の表示でした。風が強い、予想最高気温が36度以上、降水確率が20%以上などで登山禁止だという。年間で半分ぐらいしか登れる日がないといいます。再度その幸運をかみしめるのでした。

 山から下りてふもとの散策。水が枯れることがないという小さな泉を見たり、洞窟の中のアボリジニーが刻んだ壁画など見学。このころになると蠅が親しく顔の周りに集まってきてくれるのでした。 

 

 いくつかのホテルを回ったバスの看板はこれ。もちろん日本人だけのツアーでした。 

 

 エアーズロック空港からシドニーまで3時間。やはりオーストラリアの大地は赤い。 

 


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