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にしみの鉄道情報局付属ブログ

名鉄名古屋駅の建て替え

2017-05-21 | 


名鉄名古屋駅の再開発の話が出ています。横に長い超高速ビルという前例の無いビルになりそうです。まだイメージの段階で詳細は決まっていませんが、かなり大規模な再開発になりそうです。

現行の名鉄百貨店本店本館は1957年完成でかなり古く、立て直しの時期に来たようです。聞くところによると、開店当初は3階建てで、その後10階建てに増築したという、今では考えられない建築をしたようです。(当初から増築は考慮していたのでしょうが)



名鉄百貨店の隣の近鉄百貨店名古屋店(パッセ)は1966年の竣工。1998年のリニューアル以来、地下と書店を除いて若い女性向けのファッション的専門店が多数入居していて、名古屋の渋谷109的な存在です。
名古屋の百貨店を表す言葉として、よく4M1Tが使われますが、これは松坂屋、三越、名鉄百貨店、丸栄、高島屋を表していて、近鉄百貨店はそれらに含まれていません。
名古屋では影が薄い近鉄百貨店ですが、近鉄は今回の再開発で、百貨店ではなくホテル営業を検討しているようです。
近鉄グループは名古屋都ホテルがセンチュリー豊田ビルのところで営業していましたが、2000年に閉店してます。近鉄グループとしては訪日観光客の増加もあり、名古屋市内でホテルを再び営業したい思いがあるようです。

名鉄グループはホテル部門が弱く、有名どころは岐阜グランドホテル、金沢スカイホテルぐらいで、外資系とも提携している都ホテルを持つ近鉄に対して劣勢といえます。
このあたり、名鉄グループと近鉄グループでどのように住み分けるのか難しいところですが、外資系ホテルや名鉄と関係の深いANAホテル(名古屋市内のANA系列ホテルはすでに金山にあるので、名駅への第二ホテルは微妙ですが)あたりを誘致しない限り、地元以外殆ど知られてない、名鉄グランドホテルのブランドよりも、知名度の高い都ホテルのブランドのほうが良いのではと思えます。



旧メルサの名鉄百貨店本店メンズ館は1967年竣工。この建物、名鉄バスセンターの乗り場が3階4階にある関係で、天井が極端に低いフロアーがあるなど、フロアの高さが不揃いだったり、エスカレーターの配置が一箇所にまとまっていません。高層階には名鉄本社が入っているのでその移転も必要になります。



旧ヤング館のLABI名古屋、もともと住友銀行名古屋前支店があり、現在も建物は三井住友銀行系のデベロッパーが所有しています。1972年に隣のメルサと一体でビル化しています。メルサに合わせた関係で、同じくフロアの高さが不揃いになっています。名鉄の線路や名鉄名古屋駅のホームは住友銀行所有地を避けています。名鉄名古屋駅の複々線が検討されたとき、住友銀行所有地の関係で断念されました。
今回、三井住友銀行系のデベロッパーも再開発に参加していますので、旧ヤング館部分の地下への名鉄名古屋駅の拡張がされるかもしれません。



名鉄レジャックも今回再開発の対象になっています。アミューズメントとレストランがメインのテナントとなっています。地下街も広小路、太閤通の南側には伸びていないので、人の周遊という面では、今ひとつかもしれません。

レジャックの南側の日本生命笹島ビルも再開発の対象になりました。名古屋駅からかなり離れた場所のため、そのまま再開発しても、注目を集めないため、今回の計画に参加することになったようです。



日本生命笹島ビルの南側の駿台予備校や、その他の中小のビルは再開発の対象になっていません。ただ、名鉄バスセンターの導入路の部分は改良されるかもしれません。


名鉄バスセンターの改築も同時に行われるようです。名鉄バスの高速バスと長久手津島方面のバス、三重交通の名古屋市内の路線バスと近距離高速バスが発着してます。
建て替え中は何処かに発着を移す必要がありますが、JRバスが運行に関わっている名神ハイウェイバスや北陸道、高山方面の高速バスは、新幹線側のJRのバスターミナル発着にすれば済みますが、それ以外はどうするのかと。

長久手方面の基幹バス、津島方面の路線バスや一部の近距離高速バスは現在の名鉄百貨店の前で降車して、駅前ロータリーで折り返し、ミッドランドスクエアの前で乗車、時間調整は中央営業所まで回送すれば済みそうです。津島方面のバスや一部の夜行高速バスは、栄のオアシス21まで延長する可能性もありそうです。

バスセンターの西側のJR線路との間に仮設のバス停を設置できそうですが、工事の進行によってはバス停の設置は出来ないかもしれません。
市バスのバスターミナルが開業して、名古屋駅周辺の路上バス停は空いていますので、それらに分散すればなんとかなるかもしれません。


パッセとメンズ館の間には名古屋市道が通っています。この道路を跨ぐ形で名鉄バスセンターがありますが、名鉄バスセンターのアスベスト除去工事中は、名神ハイウェイバスだけここを発着していました。
道路の上の建物はこのように前例がありますが、それより大規模な建築を今回計画しているようです。


太閤通の部分には、名鉄バスセンターの進入路が掛かっています。ここを跨ぐ形でビルが建つわけですが、規制緩和でこのような建築が許可されるようです。
この太閤通の地下には地下街がありませんが、今回地下街が新設されるのか、それとも名鉄名古屋駅の拡張に当てられるのかどちらかになると思われます。

名古屋市の思惑としては、ささしまライブ地区までの導線がこの再開発ビルによって確保されるため、道路を跨ぐ巨大な建造物に対して好意的のようです。ただささしまライブ地区への導線確保だと、日本生命笹島ビル以南の中小のビルや駿台予備校の建物も一緒に再開発したほうがよさそうな気がしますが。

さて、再開発中は、名鉄百貨店本館から日本生命笹島ビルまで一気に建て替えを行うか、建て替えと取り壊しを北側もしくは南側から順次進めるか工程もまだ決まっていませんが、このあたりもどちらになるのか気になるところです。


撮影 2017年4月8日
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