
国見会長は解任され、関西紡績に戻り、恩知は再びアフリカ、ケニアに赴任することになります。
この小説、モデルは日本航空であることは言うまでもないのですが、結構脚色が多く、社内対立に恣意的に利用されたなどと言われたり、あるいは一方向のみを取材し、対立側の組合関係者の描写が酷く、ここまで書いて良いのかと思えるような所も。週刊誌に登場人物とモデルとなった人物の相関関係図が載ったこともあります。
その日航が現在倒産寸前の状況になっているのは、このような複雑な労使関係を本気で解消しようと思った経営者がこれ以降出なかったからで、まさに国鉄末期の状況になりつつあるようです。
デルタ航空やアメリカン航空からの出資なども噂されていますが(日航内部では同じワンワールドのアメリカン航空からの出資、国交省側はデルタ航空からの出資)、ナショナルフラッグキャリアを外国資本に売り飛ばして良いのかもいう意見もあります。
日航もかってのパンナムと同じ状況に追い込まれてるとも言えます。昨今の報道を見ていると、さすがに政府も含めて支援の方向のようですが、日本のナショナルフラッグが全日空に移ってしまうのも時間の問題かもしれません。