トライアングルの部屋

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現場者 300の顔をもつ男 大杉漣

2018-11-25 13:02:01 | 本 2018年
今年の2月に亡くなった
俳優 大杉漣さんのエッセイ

2001年に刊行された単行本に
亡くなってから奥様の弘美さんが
残されたノートをもとに特別寄稿し
文庫化した

記憶に残ったところをいくつか

名前の由来
本名は大杉孝さんという
芸名は大杉たかにしようと思っていると
演出家の方に言ったら
イメージに合わないと言われたと

漣という名前は
大好きなフォーク歌手
高田渡さんの息子さんからいただいた

親近感を持った

その当時ときおり使っていた
コンドームの名前が「漣」

レンという響きと
意味はさざなみ

どちらにも惹かれたと

今や男の子名前のランキングに
いつも入っている名前

彼の影響かしら?




自分は現場と作品の落差の大きさを
楽しんでいるのかもしれないとも
語っている

コメディをやっている現場は真剣
ホラーは意外に明るい

そういうものなのか
現場の人にしかわからないこと



崔洋一監督の
「犬、走る DOG RACE」
出演の時のエピソードが多く語られていた

新宿を走り回った話

産業廃棄液に漬けられた話

傷口のチェックもし
抗生物質の注射もしたのに
どこからかウィルスが侵入したのか
左手がパンパンに腫れたと

レンタルして観たいなと思ったけれど
R指定
暴力シーン多いのかと躊躇



手裏剣の話も面白かった

「関口宏の東京フレンドパークⅡ」での回転盤ダーツ
手裏剣大会全国8位の実績があるから
自信があったと

実は習っていた道場でのメンバー8人だけが出席する
全国大会で8位だったということ
つまりはビリ

それでもダーツでは
見事に命中し
多くの賞品をゲットしたという

そして
俳優家業は命懸けというテーマの所では

死ぬ時は
たまるだけたまった疲れが出て
バタッと倒れてこと切れそうな予感が
自分でもある

と書いている

自分の死因をこのころから
予感していた?



特別寄稿
妻の弘美さんの気持ち

(わたしは孝とまた歩きたかったんだ)

同じ未亡人の身で
なんとなくわかる気がする
何も話さず
以前行ったことのある思い出の地を
ただ歩いてみたいと

大杉漣さん
安らかなご永眠をお祈りいたします

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