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なぜ親同士が気まずくなるの?  子育てが不安…

2008-10-14 15:28:48 | 番外
「ちいさい おおきい よわい つよい」ジャパンマシニスト
という雑誌で、
ノンフィクションライターの杉山 春さんが、
「なぜ親同士がきまずくなるの?感情を伝えあうってむずかしいもの」
という記事を書いていました。

杉山さんは、子育ての取材の中で、
「不安感と不信感」が今の時代のキーワードだと感じたそうです。

まわりの人とちょっとちがうと不安、
子育てでなにかあっても夫に相談できない、
夫にも言えない、親にも言えない。
公園で子どもがちょっといじわるをしてよそのお母さんに
「○○ちゃんてこわい」と言われただけで、
家に帰って子どもを殴ってしまう。

それには女性の育ち方の問題があるそうです。
いつも人のことを優先し相手を立てるように、
自分の意見を言わなくていいと言われて育っている。
そんな人が少なくありません。
それなのに、親になったとたん、
子どもの自己主張を適切に判断し、やっていいことと悪いことを
教えさとさなくてはならない。
これはある程度、自己主張ができて、
社会的に判断力を持った成熟した大人でなければできないそうです。

杉山さんは、『ネグレクト』という、2000年に愛知県で起こった
3歳の女の子が両親によって賀詞させられてしまった事件をテーマに
本を書かれました。
ルポルタージュの内容はこうです。

事件を起した母親は、極端に自分を出すことのできない人でした。
あまり顧みらいまま育ち、自分の感情を受け止めてもらっていない。
だから自分の感情も感じる事ができないし、
感じられないから表現できない。
父親もそうでした。
携帯電話やゲームをすることで自分を守っている。
それで子どもが感情を出す事が認められず、赤ちゃんがいきいきと
動き始めた時に、
虐待がはじまってしまった。

杉山さんいわく、自分の感情にむきあわずにふたをしてしまうことは、あやういことなのだそうです。

こどもって、内面のすごく深くやわらかなところまでさらけ出しながらじゃないと、いっしょにいきられない生き物です。
思い通りに育たないし、それまで作り上げてきた自分では立ち行かないことも
おきてくる。
人には見せないできた弱い部分をおおっていたカーテンを
ぱーっと開けてしまうような存在ですよね。
だから弱い自分と向き合わされるし、子育てはもう一度自分を
生き直す作業なんだと。

いま私は親同士無難にやり過ごすのではなく、意識して本音も弱音も
話してみようかなと思うようになりました。
…あわない人と無理してつきあう必要はないと思います。ただ行き違いがあっても
一歩踏みとどまって、相手の善意とか自分が見えていないかもしれない、
その人のよさのようなものを信じてみようと。

子どもを育てる大人として、どこかでつながれたらいいですよね。
                      (杉山 春)

杉山さんご自身、息子さんの不登校を経験され、
悩みの中からさまざまな思いを膨らませ、真剣に子育てと親同士の関係について
考えてこられたようです。

とてもすばらしい文章に出会えて、とてもうれしい気持ちです。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (いちみ)
2008-10-14 22:27:39
「いちみの教室」の一美です。

子育てだけでなく、世の中すべてに不安感と不信感だらけなんだと思います。
みんなと同じように、はみ出ないように標準的な人になるように、自分で思考することをしてこなかった結果です。
自分に正直に生きることがこれからは必要なことですね。
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贅沢品 (junseok)
2008-10-15 09:41:43
こんにちは。

昔はいびつな食べ物も味は変わらずに食べられ、
地面に食べ物を落としても食べていたものです。

今はいびつな食べ物は避けられ、
形のいいのが流通に並びます。

地面に落としたものは汚いから食べません。

人間も同じ扱いなんでしょうね。

大量生産・大量消費・効率・品質管理の時代で
管理育成させられた人間が親となるので、
食べ物とは違う人間の扱い方には困るかも知れません
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