ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

遊びの日 と「幼稚園がいっぱいいっぱい~」

2009-05-22 09:57:49 | 番外
先週、発達障がいの成人女性の○さんと小学生の女の子をボランティアに招いて、
発達障がい児とグレーゾーンの子対象の「遊びの日」を開きました。
何となく集団で過ごすのではなくて、
友だちとのつきあい方を学ぶために
幼児は二人だけ…という小人数の遊びの会でした。

5歳のグレーゾーンの★くんと4歳の広汎性発がい障害の☆ちゃんです。

個人レッスンともグループレッスンともちがう
満足できる良い時間が過ごせました。

4歳の☆ちゃんは、この春から幼稚園に通い出したのですが、
集団生活に慣れるのがせいいいっぱいで、
お友だちの名前や顔が覚えられず、いつも行き当たりばったりの付き合い方をしているそうです。

これまで私は☆ちゃんが相手の名前を覚えたとたん
その子がいないときも繰り返し名前を出して
その子の話題を繰り返す様子を見てきました。

☆ちゃんは名前や数字といった記号を手がかりに
対象に親しみを抱く子なのです。
名前を覚えない限り、
何度会っても初めて会ったときのようなぎこちなさや無関心があるのです。

この遊びの日でも、☆ちゃんは★くんに無関心。ただ、前回も会って優しくしていただいた○さんにはべったり甘えています。

★くんはとても創造力がある子で、ブロックでダイナミックな作品をどんどん作っていきます。こちらも作る作業に夢中すぎて、
☆ちゃんに無関心です。

私は、☆ちゃんに「ブロックが上手な★くんよ。★くんに何かお手伝いできることがないか聞いてこようね」と何度も誘いました。
そうして、「★くん、お手伝いすることありますか?」と名前を呼んで
声をかけるよううながしました。
★くんは、とまどいつつちょっとよそ見をしたまま「遠足のバスを…」と指示を出しています。

遠足のバスというのは、ドールハウスで遊んでいる☆ちゃん、
道路や線路を作っている★くんの遊びに
橋をかけるために私が提案したイベントです。
★くんのバスが、☆ちゃんのドールハウスに
バスで遠足のお迎えに行くのです。
遠足の先は、動物園で、★くんが作ってくれました。

定型発達の遊び上手の子たちが遊んでいると
自然とこうした協力し合って遊びを作り出していく姿が生まれるのですが、
発達障がいのある子同士だとそれぞれ自分の興味ある遊びにどっぷりつかってしまって、お友だちが目に入らなくなるときがあります。
でも、少し支援をしながら
声のかけ方、協力して遊ぶ方法を教えていくと
お友だちがいるからこその楽しさがわかってくるのです。

お友だちの名前を呼んでみて「はい」と返事があっただけで
うれしそうにしている
発達障がいのある子たちを見ていると
いじらしくて本当にかわいらしいのです。

お友だちと仲良く遊ぶ

までのハードルが高くても、そこへ一歩一歩近づいていく
手助けをしてあげたいです。

この日は、「ごめんね」や「ありがとう」がすっと出てこない
☆ちゃんに、○さんが一回一回ていねいに指導してくださってました。
○さんは、以前、職場ですっと挨拶ができない自分に悩んでおられたことがあります。
だからこそ優しく根気よく
「ごめんね」を言えずに意固地になる☆ちゃんに関わっておられました。
それで帰り際には、☆ちゃんは思い切りかけていって○さんに
抱きついて大好き!を表現するシーンもありました。


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