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佐世保の小6女児の事件はなぜ起こったのか? 2

2008-04-19 13:45:50 | 番外
インターネットの掲示板に
「容姿や性格についての悪口を書かれた」ことが契機で
殺人事件にまで発展してしまったこの事件。

被害者と加害者の少女は
親友同士であったと言われています。
それで多くの方は
仲良くしながらも実は些細なけんかやいじめが長期間続いていたのかも?
と考えるかもしれません。
ところが 報道で伝えられてくる二人の少女の
交換日記やチャットの記録に残るのは
お互いに対して異様とも思える配慮をしあう姿
なのだそうです。
つまり けんかした形跡なし…

『「個性」を煽られる子どもたち』の著者の土井隆義氏によれば

かつて 親友と言えば お互いに対立や葛藤を経験し
決別と和解を繰り返すなかで ゆるぎない関係を作り上げていく
間柄を指していたそうです。

かつての親友が自分の素直な想いをストレートにぶつける相手だったのに対し
昨今のそれは それを抑え込まなければならない相手となっているそうです。
そうしなければ 
相手と「良好な関係」の維持が
難しいと感じられるようになっているのです。

1999年の東京都青少年基本調査のデーターによると
現在の若者たちは 親しい間柄の人間に対しては
過剰なほどの優しさをしるし
相手が傷つかない細かい気配りをするけれど
第三者に対してはまったくの無関心なのだそうです。
また 親しい間柄でも 自分が傷つくことに
強い恐怖心をもっていて 
とことん議論することを避ける傾向があるそうです。

アメリカの若者は 自分の周囲の人間にあまり気を配らないけれど
困った人がいれば
見知らぬ人のでも積極的に助ける傾向があるそうです。
対して 日本の若者は真逆の傾向にあるのだとか…。

そんなわけで
現在の子どもたちにとって
親密圏の人間関係はあまりに重過ぎるようです。
そしてお互いの対立点が顕在化してしまうのは
耐え難い脅威と感じられるらしいのです。

どうして子どもたちが 他者との対立を避ける「優しい関係」の維持に
懸命になるのでしょう?
そしてそれはどのような危険を含んでいるのでしょうか?

引っ張るようですが 続きは次回に書かせていただきます。

 
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