ジャナンドレア・ノセダ指揮のN響定期Cプロ。
私にとってノセダは、7年前に東京交響楽団の演奏会で驚きの名演奏を体験して以来、注目してきた指揮者。
スメタナ:交響詩「ハーコン・ヤール」Op.16
ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番変ホ長調 Op.107(vc: エンリコ・ディンド)
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調 Op.56「スコットランド」
まずはコンチェルトでのソリストに感心。エンリコ・ディンドというチェリスト、全く初めて聞いたのだが、実はこの人、相当凄い腕前なのでは。一切力みなく軽々と弾いてる風でありながら、出てくる音の深みが凄い。リズム感絶妙にして、ニュアンス豊かによく歌う。
メンデルスゾーンでは、相変わらずのノセダ節炸裂で、賛否両論ありそうだが、私にはなかなか面白かった。スコットランドなのにイタリア交響曲みたいな(笑)。明るく歯切れ良く、スピーディ。で、時に猛烈な煽りをかける。ただ、今日はちょっとオケをまとめきれていない憾みが残った。重厚感よりは透明感を志向した演奏なのだろうが、時折響きに雑味が感じられたのは惜しいこと。
camera: Fuji NATURA BLACK F1.9 film: Konica CENTURIA SUPER200