帰ってきたペニシリン:
21世紀の間証明された軍人を再武装させること
メチシリン耐性(または時には多剤耐性)S. aureus(MRSA)は、抗生物質に対する種々の防衛手段を開発してきた。
それはβ-ラクタマーゼと呼ばれ、ペニシリンの最大の強みであるβ-ラクタム構造の分子を効果的に中和する。
そこで、サウスカロライナ大学の科学者がアメリカ化学会ジャーナルで報告したアプローチは、保護的なポリマーと薬を組み合わせるものだ。
彼らはβ-ラクタマーゼの破壊力を著しく低下させるcobaltocenium metalloポリマーを調製した。
4つのβ-ラクタムの抗菌効果はポリマーによって強化されることが示され、病院関連MRSA系統で非常に効果的だった。
種々の手段によって、ポリマーは臨床検査でヒトの細胞に無毒性であるとわかった。
学術誌参照:
1.多剤耐性細菌に対して、抗菌Metalloポリマーと、従来の抗生物質とを接合させる。
アメリカ化学会ジャーナル(2014);
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/04/140414154454.htm
<コメント>
ベータラクタム系の抗生物質を無効にしてしまうベータラクタマーゼを、さらに無効化するためのポリマーが開発されたというものです。
cobaltocenium(コバルトセニウム)は、cobaltocene(コバルトセン)に由来するcation(カチオン)だそうです。
cobaltoceneは、cobalt(コバルト)とcene(共に)という意味の言葉です(ceneはceno-の異形、common)。
コバルトセン
http://ja.wikipedia.org/wiki/コバルトセン
メタロセン
http://ja.wikipedia.org/wiki/メタロセン