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「消費税のカラクリをあばく」(1)立場弱いところから取る税金。 /日銀とは そもそも?

2013-04-20 | その他の政治経済
斎藤貴男氏「消費税のカラクリをあばく」(1)


 立場の弱いところ、取りやすいところから取る税金。



 日銀そもそも ①

 最近の金融緩和で役割が改めて注目される、日本銀行の役割や機能を解説します。

 
 お札を発行しているのは日銀、だからお札のことを日本銀行券といいます。 硬貨を発行しているのは政府です。

 たとえばA銀行の口座からB銀行の口座へお金を振り込めるのも日銀があるからです。こうした銀行間のお金のやり取りは、民間銀行が日銀に開設した当座預金口座を通じて行います。

 民間銀行の経営状態が悪くなって必要なお金を支払えなくなり、それが他の銀行に悪影響を及ぼす危険があるとき、経営危機に陥った銀行に日銀が緊急にお金を貸すこともあります。

 このほか、日銀は税金など国のお金を預かり、その出し入れを扱います。このような機能を持つ特別な金融機関を中央銀行と呼び、日銀は日本の中央銀行です。

 日銀は法律上、日本銀行法で国の許可を受けた法人です。政府機関ではなく、政府から独立した金融機関です

 日銀の目的は「物価の安定」です。物価が上がり続けたり、下がり続けて国民の生活が脅かされないよう、世の中に出回るお金の量を調節します。これが金融政策です。 (しんぶん赤旗 日刊紙2013年2月15日より)


 日銀そもそも ②

 物の値段が上がり続ける状態がインフレです。このとき日銀は、世に出回るお金の量を減らす金融政策を行います。
 日銀が持っている国債を民間銀行に売ります。民間銀行は代金として日銀にお金を払うので銀行を通じて世の中からお金が吸収されます。
 
 世に出回るお金が減ると、お金を貸し借りするときの金利が上がります。企業は銀行からお金を借りにくくなるので生産や商売を抑えるようになります。経済活動が不活発になるので、「インフレ」が収まる効果が期待されます。

 反対に、今のように物価が下がり続ける状態が「デフレ」です。このとき日銀は民間銀行が持っている国債を買い取ります。
 日銀が代金を民間銀行に渡すことになり、世の中に出回るお金を増やす効果が期待されます。これが金融緩和と呼ばれる政策です。
 金利が下がるので企業はお金を借りやすくなり、経済活動が活発になって物価が上がるという理屈です。

 今の「デフレ」に対して日銀は金融緩和を行っていますが、効果がありません。  日銀が民間銀行に大量のお金を供給しても、お金が銀行の手元にとどまっているからです。

 景気が悪いのでお金を借りて事業を拡大しようという企業はほとんどありません。
 賃上げなどで国民の所得を増やし、最大の需要である個人消費を拡大しないと、金融緩和だけで「デフレ」克服はできません



 日銀そもそも ③




 日銀そもそも ④  どんどんお札を刷る?

 日銀はお札を発行できる唯一の機関ですが、勝手にお札を刷るわけではありません。
 安倍晋三首相は、昨年の総選挙前、「大胆な金融緩和」のため、「日本銀行に無制限にお札を刷ってもらう」と発言しました。
 しかし、政府の言いなりにそのようなことができるわけではありません。


 日銀の使命は、物価の安定です。そのためにどのくらいのお金を世の中に供給したらよいか、経済情勢を見ながら調整します。

 現在は物価が下落し続ける「デフレ」です。 物価の値段が下がるときには、世の中に出回っているお金も減っています。
 だから、日銀は、世の中に出回るお金が増えるよう、民間銀行が持っている国債などを買い取ってお金を供給します。

 これまでの金融緩和で、日銀はすでに大量のお金を供給しています。日銀がどのくらいのお金を供給したかはマネタリーベースという統計で発表しています。マネタリーベースは、リーマン・ショックが起きた2008年9月から12年末にかけて1・4倍に増えました。

 一方、世の中に流通しているお金の総額は、マネーストックという統計で示されますが、同期間に1・1倍と、ほとんど増えていません。 銀行の手元にとどまっているお金が多いからです。 


 日銀そもそも ⑤  なぜ政府から独立?

 日銀は政府から独立した金融機関です。日銀法では日銀の「自主性」を「尊重しなければならない」と定められています。
 米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会、欧州連合(EU)の欧州中央銀行なども、政府から独立しています。
 「通貨の安全」を守るため、そうした国が多くなっています。

 日銀は、第2次世界大戦中につくられた日銀法で、国の政策を遂行する中央銀行とされました。
 戦費を調達するために、政府が発行した大量の国債を引き受けさせられました。政府の膨大な借金を、日銀が肩代わりしたわけです。

 その結果、戦後、消費者物価が1年間に3倍以上も上がる激しいインフレが起き、経済も国民生活も大混乱に陥りました。

 
 日銀法は、戦後も大きな改正がなされませんでしたが、1997年、全面的に改正され、日銀の「自主性」が明記されました。
 そこには、戦前の教訓が生かされています。 

ただし、政府と日銀の政策が食い違うと経済運営に支障をきたすので、政府の基本方針と「整合的」であるよう、政府と連絡を密にすることも義務付けられました。

 日銀の最高決定機関である金融政策決定会合には、政府の代表が出席し、意見を述べることができます。
 日銀総裁は、国会の承認を得て政府が任命します。

 (この連載は山田俊英が担当しました。 2013年2月15日~20日ごろのしんぶん赤旗よりネコ型編)
 


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しんぶん赤旗 2013年2月17日(日)

きょうの潮流

 宇宙からの、とんだ落とし物でした。ロシア中部で隕石(いんせき)が爆発して数百キロも破片がとびちり、1200人以上が負傷。その衝撃はすさまじく、一瞬にして建物のガラスや扉を吹きとばしました

▼宇宙に無数に存在する小天体。なかには地球に落ちるものもありますが、ほとんどは大気中で燃えつきてしまいます。しかし微小なものまで含めると、地球には1年間に数千から1万個ほどの隕石がふりそそぐそうです

▼米航空宇宙局(NASA)は今回の隕石をおよそ直径17メートル、重さ1万トンと推定。それが時速6万キロ超の猛烈な速さで大気圏に突入して爆発したとみています。同じサイズの隕石が落下するのは、100年に1度ぐらいか

▼広大なロシアでは、約100年前にも隕石が空中で爆発。東京都の広さに相当する森林をなぎ倒しました。6500万年前にはメキシコのユカタン半島に直径10キロ以上の巨大隕石が衝突。津波や大気変動をひきおこし、恐竜の絶滅につながったとの説が有力です
▼宇宙や地球の成り立ちをひも解く手がかりにもなる隕石。通過した小惑星の話題もそうですが、ふだんはあまり意識しない宇宙へのロマンをかきたてられます

▼とはいえ、甚大な被害をうけることもあります。それなのに今回ほどの大きさでは観測も難しい。落ちた場所には原発や核関連の施設がありました。もしそこに落ちていたら…。ともに生物を脅かす存在。しかし隕石はまだ人知で止められませんが、人間がつくった原発はその手で止められます。


しんぶん赤旗 2013年2月18日(月)

きょうの潮流

 映画「八月の鯨」。潮風香る美しい島を舞台に、二大女優演じる老姉妹の人生を味わい深く描いた傑作です。岩波ホールで16日から再上映されています
▼インドの巨匠サタジット・レイ監督「大樹(たいじゅ)のうた」を皮切りに、世界中の名画を紹介してきた同ホール。大手の映画会社から独立し、自分たちで選んだ作品を上映するミニシアター文化の先がけでした。そこの総支配人として情熱をそそいできた高野悦子さんが創立45周年の節目に亡くなりました

▼埋もれた名画を世に紹介する「エキプ・ド・シネマ(映画の仲間)」。高野さんはみずからの運動を仏語でそう名付けました。映画を愛し、作品を育てる仲間が日本中に満ちあふれてほしい。願いは多くの胸にとどきました

▼宮城まり子監督「ねむの木の詩(うた)」、アンジェイ・ワイダ監督「大理石の男」、ベルイマン監督「秋のソナタ」、羽田澄子監督「早池峰(はやちね)の賦」…。どれほどの名作と、ここで出会うことができたか

▼エキプ運動には四つの目標がありました。第三世界の名作や大手がとりあげない欧米作品の上映、名作の完全版の紹介、日本映画の名作を世に出す手伝い。作品を育て、つくり手を育て、観客を育てる―。これが運動の原点でした

▼上映作品を選ぶときの高野さんの視点は明快でした。「どんなにストーリー的によくできていても、暴力や戦争を肯定する作品は上映しない」。反戦と護憲。そして女性や子ども、老人にやさしい目をむけ、人間の尊厳を映しつづけてきた83年でした。


しんぶん赤旗 2013年3月7日(木)
きょうの潮流

「反米の闘士」といわれたチャベス・ベネズエラ大統領が米大統領とあいさつをかわして握手をした。記者席でもどよめきがわき、変化への期待に包まれました

▼2009年4月17日、カリブ海の島国トリニダード・トバゴで開催された第5回米州サミット開幕直前のこと。その年の1月に就任したばかりのオバマ大統領が、会場のホテル内でチャベス大統領に歩み寄り、握手をしたのです

▼翌18日の朝、今度はチャベス大統領が南米諸国連合とオバマ大統領との首脳会談の席上、1冊の歴史書をオバマ氏に贈りました。
この本は、ウルグアイの評論家、エドゥアルド・ガレアーノ著の『収奪された大地―ラテンアメリカ五百年』。font size="4">米国や欧州諸国が中南米への経済的政治的介入した過程を解明した著作
でした

チャベス氏は1999年に大統領に就任して以来、対米自立のもとでの南米での地域統合を推進。南米諸国連合もその一つ。その首脳との会談にも乗り出したオバマ氏に対し、「理性的な男だ。前任者とは違う」と語っていました

▼それから2年後の11年6月にみずからのがんを告白。12年10月の大統領選で4選を果たしたものの就任宣誓式を行うことができないまま激動の生涯に終止符を打ちました

▼米国の中南米専門家マイケル・シフター氏はチャベス氏の死去にあたって外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』(電子版)で「中南米地域で誇りと政治的な自信を呼び起こし、左翼革命の夢に生気を回復させた」と語っています。



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