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明日をめざして 立ち上がる労働者たち ≪JAL客室乗務員  契約社員の職場復帰をめざして≫

2011-05-25 | 哀 / 労働問題 
≪JAL客室乗務員  契約社員の職場復帰をめざして≫   新聞赤旗(HPあり)記事より。

日本航空で雇い止めにされた契約客室乗務員=日航キャビンクルーユニオン(CCU)組合員=が、職場復帰を求めて裁判をたたかっています。日航ではベテラン客室乗務員も不当解雇を受けており、空の安全と人権を守るため、一緒に職場復帰を目指しています。


日航に客室乗務員は入社時、契約社員(1年更新)として雇用され、3年目以降から原則全員が正社員に切り替わります。ところが陽子さん(26)=仮名=は、繰り返し退職強要を受け、退職を拒否すると2年目に雇い止めとなりました。
東京地裁で5月2日と16日、陽子さんに退職強要を繰り返した上司たちへの証人尋問が行われました。
上司は陽子さんを退職に追い込むために、1日で終わらせる予定の成績チェックを陽子さんが失敗するまで何日続け、さらに管理職の上司が後から評価を低く書き換えました。


 ~異常な監視~

 悩みを相談した先輩へのメールがマネジャーに提出されていました。会社は陽子さんがCCUに加入したことまで、雇い止め理由の証拠資料に書き込んでいました。
 異常な監視・密告体制で、あらを探していじめ抜き、正社員になる前に使い捨てる-。
 日航の悪質な労務対策が浮き彫りになりました。

 退職強要や雇い止めが許されれば、労働者は意見を言えず、若手とベテランが信頼しあって安全のための経験を継承させることもできなくなります。
 日航はこれまでも、会社とJAL労働組合(連合・航空連合加盟)が一体となって、約1万人もの全客室乗務員の個人情報を収集した監視ファイルをつくり、労働者を支配する体質が、社会問題になりました。
 今回の契約社員雇い止めでも、労働者の人権を平然と踏みにじり、何の反省もしていない姿をさらしました。

 陽子さんが入社したのは2008年5月。数千人が採用試験を受け、約160人の合格者のなかに入りました。
 新人研修の初日に、「よほどのことがない限り正社員になれる」と言われました。「よほどのこと」とは、社内機密の漏洩などと説明されました。しかし、正社員への期待はすぐに裏切られました。
 約2ヶ月の講義と実習による研修を終え、陽子さんが乗務を始めて半年にもならない08年12月ごろ、上司が「適正がないから、やめた方がいい」と言い出したのです。

 ~『反抗的だ』~

 陽子さんが「悪いところがあるなら、どうすれば改善できるのか教えてほしい」と聞いても「反抗的だ」と言われるだけで、答えてもらえません。
 長い乗務を終えた後、個別面談を受けました。長いときには3時間。休日に呼び出されることもありました。「フライトの資格はない。辞めていただくのがすじ」「どれだけずうずうしいの」と人格を傷つける退職強要が行われました。
 あるとき、書き方を習っていない書類を書くよう無理難題を押し付けられました。どんな情報でも上司に筒抜けになる恐怖から誰にも相談できません。

 CCUの組合ニュースを見かけ、契約社員でも加入できると知りました。入社時、研修の講師を務めた人から「CCUは目つきが悪い」などと言われていました。自分の名札をはずして、恐る恐る組合事務所のドアをノックしました。
 そこにいたのは、笑顔のやさしい先輩たちでした。丁寧に書類の書き方を教えてくれました。陽子さんは「はじめて職場に居場所を見つけました」。


(つづく)



日本航空で「正社員として働きたい」と強く希望し、いじめに耐えながら、退職を拒否し続けた契約客室乗務員の陽子さん(26)=仮名=。しかし日航は2010年4月、陽子さんを雇い止めにしました。このため陽子さんは同年7月、職場復帰を求めて提訴しました。
 「いじめられたのが私だけなら、いやなことは忘れて、別の会社で働きます。でも、日航では毎年、契約社員が何十人と辞めています」
 同じマンションに住んでいた同じ2008年入社の仲間も、退職に追い込まれていました。「後輩に同じ思いをさせたくない」。日航キャビンクルーユニオン(CCU)に支えられ、立ち上がる決意をしました。


~無権利状態~

さまざまな労働組合などに裁判の支援要請に回り、『派遣切り』などでたたかう労働者たちと出会いました。
 非正規雇用労働者がものをいえず、無権利状態なのは、日航だけでなく日本社会全体の問題だと気づきました。
 労働者を守るCCUのような組合が職場にない人から、「あなたがうらやましい」といわれ、「CCUの仲間と出会えてよかった」とあらためて思います。

 CCUは非正規雇用の問題にも長年取り組んでおり、契約制客室乗務員が3年で正社員になれる制度も、CCUのたたかいで実現したものでした。
 1994年に日航が契約制導入を計画した当初は、△日航は直接雇用せず、子会社が雇用する △子会社は、最長3年で雇い止めにする-という内容でした。
 CCUの前身、日航客室乗務員組合は、「短期間で雇い止めされては、保安任務に不可欠な経験を積めなくなる」と主張。「スチュワーデスはアルバイトでよいのか」を合言葉に、航空各社の客室乗務員とともに宣伝やデモ行進で世論を広げました。
 客室乗務員を子会社が採用し、日航の機長に指揮命令させるのは派遣法違反だ、と労働省に申請。日航に直接雇用する形に改めさせました。



 日本共産党の高崎裕子参院議員(当時)は95年3月17日の国会質問で、契約3年以降は無条件で正社員化するようただし、亀井静香運輸大臣(当時)が「3年間はいわば試用期間。新たに採用試験をうけることなく、身分を(正社員に)切り替える」と約束しました。
 契約制客室乗務員は、子会社の雇用から日航の直接雇用に変わり、契約3年以降は日航の正社員として働き続けられる道が実現したのです。派遣など非正規雇用労働者の正社員化を求めるたたかいの原点といえる運動でした。



 ~先輩の解雇~

その正社員化運動の先頭に立ってきたCCUのベテラン客室乗務員は、昇格と賃金の差別を受け続け、昨年12月、年齢が高いことを理由として不当解雇されました。
 陽子さんは「自分を守ってくれた先輩たちが解雇されてショックでした」と話します。
 CCUの先輩たちは、「空の安全と自由に物が言える職場を守ろう」と、解雇撤回裁判に不屈に立ち上がりました。陽子さんは、「何としても一緒に勝利して職場に戻りたい。そして一緒に働き、空の安全を守りたい」と決意しています。


 
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