* 二年前に枯れて、残念に思っていた庭のライラックの樹の根元から、若い枝が伸びていたのですが、今年ついに花芽がついたのを発見。これもイースター(復活祭)の印だ、と一人満足。「再び花が咲きますように」というのは私の101ウィシュの中のひとつだったのです。冬の後、春が必ず来るように、これからもっといいことが起きるかな。
第三十九話 イースターの不思議な空気
11年前イギリスに来たとき初めて招待されたパーティは、なずなと二人で散歩をしているとき道で偶然出会った親子から招待されたもので、子供たちのイースターのパーティでした。近くの森に行って、イースターエッグというチョコレートのちいさな卵を隠してあるのをさがしたりしました。
そこでまた偶然出会ったのが、クリスチアーナの家族でした。おかあさんのアンジェラは真っ白のふわふわの髪で、目がきらきらしていて不思議な感じの55歳くらいの人で、クリスチアーナは47歳のときの初子、ということ。お父さんは20歳年下の頭をまるめたフランス人のピエール、仏教の修行を積んだそうで、いつも座禅をしているとのことでした。
一人っ子同士のなずなとクリスチアーナが一緒に遊ぶと、二人とも競争心丸出しで、大変でしたが、ふたりは今でも時々連絡を取り合っていてクリスチアーナは、若きバイオリニストになっているとのこと。
知恵のあるおばあさんのように見えるアンジェラに会うたび、いろいろなカップル、親子があるものだ、といつも感心させられていましたが、イースターの季節は今年も同じように、どんな奇跡が起きても不思議はない、と思えるような空気で包まれています。
(間美栄子 2009年 4月15日)
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