アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

第八十二話 シェアハウス

2011-02-14 22:13:10 | 出会った人

 

*庭で椅子に腰掛けミルクティーを飲んでいると、森でさえずる鳥たちや、川のせせらぎが聞こえ、ピースフルな気分。(職場では休憩時間もないほど忙しい今日この頃。)

昨日はバレンタインデーでした。イギリスではカップルがお互いにカードとプレゼントを贈りあって愛情を示しあう日で、日本のように女性から男性へ告白、というだけではありません。

私はミスターパートナーという雑誌の http://www.mrpartner.co.jp/index2.html インタビューに付き合って、イギリスで学び、働き、暮らした13年を振り返り語っているうちに、あらためて「いつの時も楽しかったなぁ」と娘のなずなに感謝。

 

第八十二話 シェアハウス

 

 私がまだ高校生のころ、新潟で障害を持つ子供たちの施設を日曜日に訪ね、遊び相手をする、というボランティアをしていたのですが、そのサークルで知りあった、会社員の五十嵐さんとは、朝、信濃川の土手を一緒にジョギングしていました。彼は、インドに旅したことを話してくれ、私はまだ見ぬ広い世界に思いをはせたものです。

 

さて、そんなある日、五十嵐さんの下宿が火事で焼けてしまい、彼は、障害を持つ人も持たない人もともに住む「アンリさんの共同住宅」に住むことになりました。

 

アンリさんはベルギー人の神父さんで、新潟に長く住んでいて日本語も流暢。わたしは「アンリさんの共同住宅」が、助け合い、支えあう、理想の世界を体現していると憧れ、私も住む事ができないか申し込んだのですが、そのときは空きがなく、だめでした。

 

そうして私の中に生まれたシェアハウスのアイデアは、その後、イギリスで実現しました。私が長く勤めていたラファエルハウスは知的障害を持った人たちの共同住宅で、サポートワーカーが交代で補助に通っています。家の理念は「一人ひとりののタレントを生かしあい、あたたかい居住環境を作る」というものです。住人の一人はアーティストで、エネルギーにあふれた鮮やかな色の絵を手がけています。http://tazpaintings.wordpress.com/about/

 

個人的には、ストラウドで、同じアートセラピーの学校のオーストラリアからの学生と半年ほどシェアーハウスをしましたが、私が掃除をしない怠け者なのであきれられ出て行かれたっけ(今でもFacebookしてます)。ブリストルではおばあさんのオードリーの家に3年も住みましたが、私は忙しがってばかりで、ろくに話しもせず、良くない同居人でした。

 

私の勤務する病院では家族を母国に残してブルガリア、インド、フィリピンなどから働きに来ている看護婦さんも多いのですが、家を買う前、スタッフハウスで一年近くシェアーハウス暮らしをして、いろいろな文化を見聞きしたのも面白かったですね。

 

インド人の理学療法士は、家では、美しい民族衣装で黒く長い髪をたらし、おいしそうな魚のカレーなど料理していましたが、彼女はアレンジドマリッジで会ったことのない人と結婚するため、その婚約者と知り合うため携帯のスカイプでずっと話していました。

 

さて、4部屋ある我が家ですが、シェアハウスの空き部屋の広告を出すウェッブもあるのに、まだ、決心がつかず、一人暮らしです。初夏に日本から友達がイギリスに遊びに来て、うちに泊まる予定なので、それを楽しみにしています。どうぞ皆さんもこの機会にブルーベルやバラを眺めにいらしてください。

 

間美栄子 2011年 215  http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef

 

    (Mum and daughter )



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