お銚子おひとついかが？

　南日本海人、元来ビール党である。くれぐれも言っておくが、発泡酒は大嫌いである。いや、大、というほどでもないか。いや、あのようなビールのまがい物を飲むぐらいなら、コーラを飲んでいたほうがましである。
　ビールの他には、酎ハイと焼酎、ワインなどを少したしなむこともある。ウイスキーや、日本酒に関してはほとんど飲まない。いや、飲まなかった。
　先日、ある新年会で日本酒をみなさんとやってみた。するとこれがいい、のである。熱燗にして、新鮮なあじの刺身などを肴にとっくりでおちょこについだり、つがれたり、これがなかなか、落ち着いた風情があっていいなあと思ったのである。
　冬は日本酒の熱燗を少し飲むのもいいなあ。かねてより、冷たいものを飲んで胃や、体を冷やしてはいけないのではないか、と感じていたところである。
　新鮮な南日本海の魚介類を肴に、あるいは、アツアツの牛すき焼き鍋や、カニ鍋や牡蠣鍋、などをおいしくいただきながら、和服の美人と・・・。
　「ねえ、お銚子、もうひとついかが？」
　「ああ、そうだねえ。もらおうか」
　「はい、どうぞ」・・・。
　なんて、ックーッ、いいねえ。

　おじさんおじさん。
　
　いやあ、これ以上は飲めないよ。君もいっぱい・・・なんて。うわーっ、こりゃまいったなあ。

　おじさん。

　ハグハグ。