ハグハグの日々 Ⅳ  ~ 南日本海人、ライダー変身

ご訪問有難うございます。南日本海人、夏山裕のブログです。家族を愛し、人生に感謝して、日々をハグしながら送っています。

マトリックスの保育器+エイリアンの巣

2010年10月31日 | 夢と妄想、時々まぼろし
 先日のことである。
 仕事の関係で、生まれて初めて、養鶏場の鶏舎を訪れる機会があった。
 間口約十メートル、長さ約一キロ、収容人員(?)三万羽という、これ鶏舎としては、普通なのか、大きいのか。
 初めての体験だったが、かなり、強烈、鮮烈、ショッキングな体験であった。

 まずにわとり三万羽というのがものすごい。三万羽がケコケコ全員鳴き続けているという状態をぜひ想像してみてほしい。ケコケコも三万羽が鳴いていると、ケコケコとは聞こえない。
 耳が、ウァーーーーーーーーーーーンと言っている。
 最初に入ったのが、鶏舎の一階部分で、ここがものすごかった。鶏舎の一階部分とは、これすなわち、鶏糞の処理場なのである。
 二階部分に住んでいる鶏たちが、自動餌やり機からでる餌を、食べ放題の、糞し放題の状態なのである。ゆえに、できたての鶏糞が、厚さ三十センチで積もっている。一週間ごとに掃除して除去するとは言え、掃除したばかりのところでも、五センチから十センチは鶏糞が積もっている。
 そしてそれに鳥の羽毛と大量のクモの巣が付着したり、ぶら下がったり、ものすごい様相を呈しているのだ。私たち見学人は、ビニールの透明傘を持たされたぐらいである。(もちろん、これで糞をよけるのだ! 実際にこれは役に立った。というか、必需品に近い。)

 まるで、映画のエイリアンの巣と、マトリックスの人間が培養されている蓄電地場を足して二で割った上に、強烈な臭いを付加したような世界である。こ、これはすごい!!
 ものすごい迫力だ。鶏、三万羽の鳴き声と、糞だ。小学生中学年以下の子供なら、泣き出しそうだ。幼稚園児は連れて行けない。たぶんトラウマになりそうだから。
 その匂いもなかなか普通ではない。今日は半日そこにいたようなものだが、約一日、鼻からその匂いが離れなかった。

 三万羽のにわとりが、毎日、八割ほど卵を一個産むのである。ここで私は掛け算などをして、毎日の売り上げなどを計算してしまったのだが、そんな自分がすこし悲しい。
 とにかくそこらじゅう卵だらけである。
 そこらじゅうにわとりだらけなのだ。
 こりゃ、すごいな。
 生まれてはじめての体験と言うのは、なかなかそう、頻繁に巡り合えるものではない。おお、新しい、クオリアだ。
 これで、私も、やっと、小説に「まるで鶏舎の中のよう」という表現が出てきたときに、正確な読み取りと鑑賞ができるようになったというものだ。

 しかし、なるほど、こうやってあの毎日の朝の目玉焼きの原料卵は製造されているのだ。思えば、卵は日々の食生活のいろんなところの原材料であり、基幹食料とも言えるものだ。こうやって、養鶏場の人と、鶏さんが、私たちの日々の生活を安定的に支えてくれているのである。

 鶏さん、ありがとう。養鶏場の方、ありがとう。
 
 

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