夕暮れ近い京都府立植物園、植物生態園で見た花を中心にお届けしています。
さて、今日は「秋と言えばキク科」ということで、キク科の花を集めてみました。
花が少ない生態園で、結構頑張って咲いているのがキク科たち。
その中でも一番沢山咲いていたのがこちらです。
オハラメアザミ(キク科アザミ属)
日本固有種だらけのアザミ属の中で、近畿地方で比較的一般的にみられるのがこの種のようです。
総苞にあまりトゲがなく、少し下向きに咲きます。
上の花はまだ元気に花粉を出していますが、もう綿毛に変わった花が一杯。
それはそれで綺麗です。
でもこの綿毛がふわふわと飛ぶせいで、年々生態園のアザミが増えている気がします。
お次はコンギク(キク科シオン属)・・・でしょうか。
コンギクはノコンギクの園芸バージョンですが、生態園で咲いていました。
ノギクの仲間といえば、少し里山を歩くと今の時期沢山みかけるシロヨメナ(キク科シオン属)。
植物園にも沢山咲いていました。
「シロヨメナ」の名札があったので間違いないと思いますが・・・
葉で区別できるというお話があったので見てみました。
「葉の裏から見たら3脈が目立つ。ざらつく。」
なんだそうですが、確かに葉はざらざら。3脈は・・・表からの写真しかないけれど、それっぽい?
こちらはどうでしょう。
一見似た花に見えますが、名札には「イナカギク」とありました。
葉は茎をやや抱くとあったので、見てみましたが・・・
う~ん、茎を抱いているといえば抱いているし微妙ですね。
でも触ってみたらシロヨメナに比べて葉に毛が沢山生えており、すべすべ感大。
これで区別できそうです!
気をよくしたところで、次のお花。
同じ場所に咲いていたダルマギク(キク科シオン属)
こちらは海外に咲く野菊の仲間だそうですが、大振りで蛍光がかった淡い紫色が魅力。
・・写真はちょっと青みが強いですが、本当はもっと淡い色です。
植物生態園一押しのキク科は京都府の絶滅危惧種のキクタニギクです。
生態園では「どこが絶滅危惧?」と思うほど、沢山咲きます。
ほとんどが蕾でしたが、小さくて黄色い花が満開になると、黄色く泡立ったように見える・・・
ということから、アワコガネギクの別名もあるそうです。
そしてこちらは最盛期は過ぎていたものの、まだまだ綺麗なシュウメイギク。
生態園に咲いていたのは、ピンクの八重でした。
別の場所ですが、白い一重も。
ちょっと待った~
こちらは「菊」と名が付きますが、ご存じの通りキンポウゲ科イチリンソウ属。
国産ではなく、古い時代に中国から京都に来て京都の貴船に野生化したことから「貴船菊」との呼ばれています。
キンポウゲ科のご多分に漏れず、白い部分は花弁ではなく萼片。
花のあとは綿毛ではなく、ワタのようにモコモコになります。
でもそうなる前に、大抵は切られてしまうのですよね~
ということで、ほとんどキク科(一つはキンポウゲ科)特集、いかがでしたか?
あとは本当にぽつりぽつりしか咲いていなかったので、お散歩のノリでご紹介する予定です。
どうぞ明日もごらんくださいませ。
【撮影:2021/10下旬 京都府立植物園】