セゾン・ド・ユー

時々更新フォトダイアリー、北の四季とエトセトラ

立冬・小春日和

2009-11-07 21:50:43 | ぐるりのこと
暦の上では立冬。
だが、日中気温は15~16℃と暖かい。
一尺積もった初雪も、家の周りは日陰や軒下を残すのみ。

久しぶりに、ユー地区を望む山の中腹まで登ってきた。



〔中央にカラマツ林、そのやや左に赤屋根サイロが見える〕

ユー地区は今を去る百十数年前、ある農場がこの地に開設されたことが始まりとなっている。
人家とて、先住のアイヌがわずかにパンケナイ川出会い(合流点)にあるのみ。
古い年代記の冒頭にはその頃のこの地を表して「猛獣跳梁、不毛無人」の文字がある。




〔パンケナイ地区遠望〕


それから、幾年月。
歴史の浅い北の国、北の町ユー地区にも百十数回の四季が巡った。

眼下にたたずむ町並みを眺めながら、遠い日に想いを馳せた。






市街地を遠望できる、この山の中腹には、ミズナラとアカエゾマツが植えられていた。
どうやら、最近植樹されたらしい。

あと十数年もするとこれらの幼木が育ち、ここからの遠望も利かなくなるだろう。
原生林を切り開くことが開拓の始まりだったとしたら、木を植え豊かな森を育てるのも、
また、次の時代への一歩なのだろう。



山裾のカラマツ林には、まだ少し黄色い葉が残っている。


これらの林は、ほとんどが昭和20~30年代に植えられたものだ。
そろそろ伐採の時期を迎えているだろうから、こういった風景も数年の内に変わるかも知れない。



街に戻る入り口、パンケナイ川の河畔に生える柳もすっかり葉を落とした。

今日は穏やかな一日だが、冬は確かに始まっていた。