読書感想日記

最近読んだ本の感想

「さいごの毛布」近藤 史恵 著 角川文庫

2024-09-16 21:13:19 | 小説
 人はみな心の中に、悩み、葛藤、コンプレックス、忘れたい過去などを抱えながら生きている。
 その最小集合体である家族も、それぞれの事情を抱えながら生活している。
 どんな生活が正しい、あるいは間違っているかなんて、誰にも決めることはできない。ただ、望む全てのものが手に入らなくても、拾えそうなものに手を伸ばして拾うことができたら、それは幸せなことなのだろうと思う。
 本作は、そういうことを教えてくれた素敵な作品でした。
 
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「まほろ駅前狂騒曲」三浦しをん 著 文春文庫

2024-09-07 22:08:53 | 小説
 オールスター勢揃い、全部乗せ。
 やや派手な展開と並行して、主人公たちの凍っていた心が溶かされていくのは、こちらも胸が熱くなりました。
 また、助手さんと悪党?が、キザでカッコいい。
 何度も読みたい、とても素晴らしい作品でした。 
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「ぎんなみ商店街の事件簿 BROTHER編」井上 真偽 著 小学館

2024-09-07 21:23:05 | 小説
 SISTER編とのパラレルワールドを意図しているのでしょうか。
 こちらも、さらっと読み終えました。
 続編もありそうな雰囲気を感じましたが、特に心には何も残りませんでした。

 
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「ぎんなみ商店街の事件簿 SISTER編」井上真偽 著 小学館

2024-08-31 17:51:52 | 小説
 着想から話の展開に「そうきたか」と楽しませていただきました。
 ただ、やや薄っぺらに感じました。
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「悪鬼のウィルス」二宮 敦人 著 文芸社文庫

2024-08-19 20:41:49 | 小説
 この世とあの世との狭間に、息を殺してひっそりと存在する集落。
 その集落に関わる者は、心が壊れてしまうのか…
 あるいは、本人すら気づかなかった本性が現れるのか…
 幾つか、首をかしげてしまう部分があるものの、人間の醜さや浅はかさが露呈する一方で、恐れに屈しない懸命さは切なく、どうにもやるせない思いが胸に満ち溢れる。
 人の心が巧みに描かれ、とても考えさせられる作品でした。
 
 
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「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎 著 新潮文庫

2024-08-17 21:06:33 | 小説
 見た目は小さな文庫本ですが、読み始めた瞬間に、どんな映画館でも敵わない世界が広がっている。
 人間は、まことしやかな「噂」や「情報」を、いともたやすく受け入れてしまう。
 しかし、大切なものを「信じる」心も失ってはいない。
 当事者ではないからこそ面白く、そして当事者ではないのに最後は涙をこぼしそうになってしまった。
 本って、とても素晴らしい。名作です。
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「汝、星のごとく」凪良 ゆう著 講談社

2024-08-12 19:16:16 | 小説
 生き方って、人の数だけあるのでしょう。
 でも、今の社会は、様々な理由から自分の生き方を自分で選択するのが難しい。
 だから、選ばれなかった生き方もあり、それと同じくらい後悔という思いを抱いて生きている人も多いのでしょう。
 胸を打つ、とても素晴らしい作品でした。
 できることなら、50年くらい前に、出会いたかった。
 でも、当時の少年には、わからなかったかな…
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「アンと愛情」坂木 司 著 光文社文庫

2024-08-11 21:44:04 | 小説
 向上心旺盛なアンさん。頑張れ、と応援して読んでいると、逆に日本文化の深さを教えていただき、更にはわたしが励まされている。
 素敵な仲間、友人に囲まれているのも、人徳なのでしょう。
 その人々との関係は、いつまでも続いてほしいけれど…
 
 
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「日本製鉄の転生」上阪 欣史 著 日経BP

2024-08-11 21:27:05 | 小説
 「鉄は国家なり」
 決して譲れないこと、負けてはならないことがある。
 今一度、made in Japan の素晴らしさを思いだし、誇りに思い、胸を張ろうではありませんか。
 
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「アルジャーノンに花束を」ダニエル・キイス著 早川書房

2024-07-21 20:08:19 | 小説
 この作品との出会いは、人生を見つめなおす機会となるでしょう。
 人間のさまざまな本性をさらけ出しつつ、知識や権威が崇拝される現代社会で人間として生きることの難しさ、そして意味を問いかける。
 そして切ない終盤に、つい「待って、まだ駄目だよ…」と、思わず言葉を口にしてしまった。
 人として、決して失ってはいけないもの…最後の一言に胸を締め付けられる。
 小野芙佐さんの見事な翻訳に感謝します。
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