俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

切手

2011-02-25 15:12:06 | Weblog
 梅田の格安チケット店でテレフォンカードと切手の安売りが目立つ。50度数のテレフォンカードが300円で、切手は額面の90%以下で売られている。全国百貨店共通商品券の底値が98%であることと比べれば随分安い。
 テレフォンカードの底値は400円だと思っていた。1通話当り8円なので固定電話と同額になるからだ。300円となれば1通話当り6円となるので公衆電話から掛けたほうが安いという逆転現象になっている。
 切手の安売りは郵政民営化以降目立ち始めた。職員が販売ノルマを消化するために自分で買った切手をチケット店に売っているという噂もあるが、どうやらそれだけではなさそうだ。古い記念切手が大量に出回っているからだ。どうやら相続と関係がありそうだ。故人が持っていた切手を相続した人が売り払っているように思える。
 かつて切手を集めていた高齢者は少なくない。私もその1人だ。昔の少年誌には必ず切手の通信販売の広告が掲載されていたほど多くの人が切手を集めていた。
 しかしこの退蔵されていた切手が出回ると困ったことが起こる。郵便事業会社の営業収入は約1.8兆円だ。もし総額2兆円と言われる退蔵切手が使われたら一年分の収入がまるまる吹っ飛んでしまうことになる。
 郵便事業会社は退蔵切手対策を練る必要がある。しかし数十年に渡って売り越していたことのツケを短期間で解消することは不可能だろう。

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