山形大学名誉教授の立松潔先生の「アベノミクスの検証」の講演をお聞きしました。以下要点。 動画① 動画②
1、異次元金融緩和からマイナス金利政策へ
原油安、中国経済原則、急速な円高→マイナス金利政策~しかし、日本銀行が供給したおカネの大部分が金融機関の日銀当座預金として滞留し、投資や消費など経済活動に有効に使われていない。マイナス金利政策の真の狙いは円高阻止。しかし円高が進行。実体経済においても、資金運用難による金融機関の収益圧迫、賃上げ抑制による消費低迷、円高による輸出企業の利益の縮小。
2、第2ステージ入りしたアベノミクス
デフレ対策から人手不足対策へ、労働供給の減少が将来に対する不安・悲観へ
個人消費の低迷は実質賃金の低迷減少が原因。企業の設備投資が伸びないのは海外展開に力を入れているから。
3、ローカル・アベノミクスと地域間格差拡大
4、混迷するアベノミクスと今後の課題
①デフレ克服は、非正規労働者の待遇改善と社旗保障の充実から
②派遣労働への規制強化、非正規の正規化、長時間労働の抑制、労基法違反や安全管理に対するチェック
③地域製造業振興策の推進
(感想)
アベノミクスは株高円安で企業利益をつくりだし法人税は減税する、公共事業の大盤振る舞いで、企業の安倍政権への支持は強い。一方で、限界もあり実体経済が改善されないので労働者の賃上げがない、設備投資は進まない、海外投資へ。海外投資の拡大による国民意識の変化があるから安保法制を容認する意識がつくらている。
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