写真は、戸隠山へ登るとき、最も危険な場所「蟻の戸渡り」と呼ばれる場所です。滑落したら確実に死ぬようなクサリ場をいくつも通って辿り着いて、幅50センチくらいの岩稜の道を前にして、目まいがしました「この道を歩く勇気はない」「ここまできたけど、これ以上進めない。後戻りするしかないか」と徒労感というか、脱力感に襲われました。道を前にして、しばらく周りの景色を眺めていたら、下方の岩壁に鎖が張られているのを見つけました。後方の足元に下に降りる鎖があり、う回路がありました。写真上に「蟻の戸渡り」と「う回路」のルートを白い線で描いています。この「蟻の戸渡り」をすいすいと歩く、すごい人もいました。
ところで、この山で滑落死した人はどのくらいいるのだろうかと思いました。クサリ場に死亡した人のプレートが1枚ありました。この山を集団で登るのは危険です。これ以上進めないと思っても、集団のために無理する可能性があります。悲惨な思い出をつくらないためにも、集団で登るべきでないと断言できます。一人で登るのがベストかもしれません。