ブログ・シリーズ「信仰への招き」を終えて心に浮かぶのは、「二兎を追う者は一兎をも得ず」という言葉です。
このシリーズを始めるに当たり、私としては二つのねらいがありました。聖書が語る「福音」とは何なのか。近年の神学的な論議も踏まえながら、もう一度自分自身の中でまとめなおしたいということ。もう一つは、その上で、現代の日本人にも届く形でこの福音をお届けしたいということ。
しかし、前者においても多くの不十分さが残りました。全体的に色々な要素が錯綜しており、整理しきれていない面もあります。また、神学的な議論としてはもう少し精密にしなければならない点が多々あります。あるいは神学的吟味に焦点を絞って再度やり直すかもしれません。
後者については更に不十分なものとなりました。「現代の日本人にも届く形で福音を」という願いが今回の文章によって果たされたとはとても思えません。この面については、かなり違ったアプローチから新たに取り組みなおす必要がありそうです。
このように、多くの点で不十分さを感じつつ、このシリーズをやってみてよかったという思いもあります。福音理解についての神学的取り組みのゴールがどの辺にありそうか、自分なりには見えてきた思いもします。また、このように拙い文章であっても、聖書の語る福音に多少なりとも関心を持つ方が一人でもいてくだされば大変うれしいことです。
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