新しい憲法を制定する推進大会

夕方、新憲法制定議員同盟主催による「新しい憲法を制定する推進大会」(憲政記念館大講堂)で民主党を代表して挨拶させていただいた。今月「卆寿」を迎えられる中曽根康弘総理(議員同盟会長)の前での演説だけに大変緊張したし、目の前の客席からは平沼赳夫代議士や、講師でお見えの松本健一さん、櫻井よしこさんも壇上を凝視しており、演壇に向かい国旗に一礼した時には武者震いがした。

地元のメーデー出席のため参加できなかった鳩山幹事長(議員同盟顧問)の代理という立場だった。先週の本会議前に突然幹事長から代理挨拶の打診。まだ2回生議員でもあり、党を代表するなどおこがましく多少の戸惑いを覚えたが、4年前、鳩山さんが発表された「新憲法草案」策定のお手伝いをさせていただいた経緯もあり、思い切って引き受けさせていただくことにした。ただし、党の現状からいえば、憲法改正論議にすんなり乗れる状況でもなく、(実際、数日前に小沢代表が、改憲は国民の求める政策の優先順位としては必ずしも高くない、といった発言もしていたし)挨拶の内容となるとなんとも悩ましいものだった。

しかも、各自3分という厳しい発言枠。ごちゃごちゃ言っていれば、直ちに時間オーバーとなる。したがって、ごく基本的な党のスタンスと、私なりの憲法観を述べ、したがって新憲法の制定は国民的な喫緊の課題であることを訴えることにした。以下は、事前に準備したメモ書きに基づいて、実際の挨拶を記憶を頼りに再現したもの。ご参考までに、掲載させていただく。もちろん、舌足らずな文章であるし、明日の報道などでどう取り上げられるか多少気がかりな面もあるが、少なくとも事実関係の誤りはないと確信している。

新しい憲法を制定する推進大会挨拶

ご紹介を賜りました民主党副幹事長の長島昭久です。
本日参加させていただいております民主党議員を代表し、一言ご挨拶申し上げます。
昨日は、敵味方に分かれて国会内で睨み合った我々ではありますが、本日は、新憲法の制定という共通の志の下、党派を超えて参集しえたことを率直に喜びたいと存じます。

まず冒頭に確認させていただきたいのは、我が民主党も(自民党同様)憲法改正が党是だということです。今年結党10年を迎えましたが、たしかに結党当初は、憲法問題をめぐって党内に様々な意見が混在しており、「論憲」などとお茶を濁していた時期がありました。しかし、数年前より、論憲から「創憲」(憲法を創る)、つまり、「新しく憲法典を書き直す」という方針を鮮明に打ち出し、憲法改正は党是となりました。この点をまず、皆様にご認識をいただきたいと思います。

したがって、憲法改正手続を定めた「国民投票法案」審議の際には党を挙げて推進いたしました。ただし、最後の最後で不幸なことに修正をめぐる与野党協議が物別れに終わってしまい、残念ながら採決では賛成に回ることができませんでした。このたび、憲法審査会の活動開始を促す新憲法制定議員同盟の結成に当たっては、もう一度、新憲法制定への機運を盛り上げるため、鳩山幹事長を先頭に30数名の同僚議員と共に参加させていただいております。

さて、憲法についてです。
憲法は、英語でCONSTITUTION。「骨格」という意味です。つまり、「国家の背骨」と言い換えることもできます。この国家の背骨を、日本人自らの手でつくり直すことこそが、憲法改正、新憲法制定ということです。現行憲法の起源にさかのぼれば、さきほど中曽根総理、安倍総理もお触れになりましたが、日本人自らの手で背骨を形作ったものではないことは自明です。この国家の背骨を作り直すという作業は、日本人自身の手で、日本人の英知を結集し、日本国の歴史と伝統を凝縮させて取り組むべき厳粛な仕事であります。この厳粛な仕事こそ国会議員の責務であり、延いては国民全体の責任なのです。今日この新憲法制定推進大会を契機として、お集まりの皆様と共に、私たち国会議員が一丸となって対話と審議を重ね、私たち日本人にふさわしい国家の背骨としての新たな憲法を制定してまいりましょう。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


« 補選勝利でも... ブログ停滞 »