面舵いっぱい! 方向転換する勇気

沖縄県知事選挙で野党統一候補が負けた・・・。
4万票差は惜敗というべきだが、もはや民意は下った。
政治家は、これを厳粛に受け止めるしかない。

沖縄で「反基地」を掲げて6派連合を組んで、左のエースといわれた糸数女史を立てて戦った。それで、敗れたのだ。
つまり、野党共闘路線は破綻したといわねばなるまい。
驚くなかれ。ほとんど(※)の市町村で野党候補は与党候補に負けている。
しかも、基地の抱える宜野湾市や嘉手納町では票差が拡大しているのだ。
もはや、現実から乖離した「反基地」一辺倒では、沖縄の民意は動かない。
それが証拠に、与党候補は無党派の4割に食い込んだ。
かくて、私たちに残された選択肢は方向転換しかない、と思う。

あの頑迷なブッシュ大統領も民意の審判を潔く受け入れ、上下両院を制した民主党との協調路線を鮮明に打ち出した。どの選挙区も僅差の敗北だったが、民意は民意だ。
我が民主党も、ここは潔さを見せるときだと思う。

一部には、「核の議論くらいは構わないではないか」とする世論調査を見ては「何かの間違いだ」と首をかしげ、選挙結果を突きつけられても「こんなはずではなかった」などと叫ぶ者もいる。しかし、そうやって、旧帝国陸海軍は、ノモンハンで敗れ、太平洋に散って、最後は数十万にのぼる無辜の国民を犠牲にしたのではなかったか。

ここは、潔くこれまでの野党共闘路線は失敗であったことを率直に認め、大きく路線転換を図るべきだ。このまま、針路を変えずに参院選挙へ突っ込んで行くのを看過するわけには行かない。

先週の国会混乱の中、「審議を尽くすべし」と叫び、断腸の思いで採決を欠席した。
簡単に復帰するのはいかにも格好悪い、と笑われるかもしれない。(何を条件に審議復帰するか、それこそ国対の知恵の見せ所だ。あまり詳細に書けないが、すでに水面下の交渉が始まっている。)

「簡単に起きるな!」左の耳に悪魔のささやきが。
しかし、有権者の叫びは、右耳に響く。
「面舵いっぱい!」
そうだ、左へ左へ流された『民主党丸』の針路を思いっきり右へ戻さねばならないのだ。
急激な進路変更に、船は軋み、横波が甲板に叩きつけられ、舵を持つ手が震えるだろう。いつものようにマスメディアがあざ笑うだろう。
それでも、勇気を持って面舵いっぱい針路を戻さねばならない。

昨夏の総選挙で大きく議席を失ったとはいえ、衆参で200人の大型艦艇だ。
進路変更に数日かかるのはやむを得まい。
しかし、審議復帰は早ければ早いほどいい。
明日からすべての審議に、とりわけ安全保障委員会での「防衛庁の省昇格法案」の実質審議に復帰しよう!
そして、参議院を舞台に、教育基本法の議論を徹底的にやろう!

(※)読者のご指摘により、「すべて」を「ほとんど」に訂正いたしました。41市町村のうち10市町村で野党候補が辛勝しています。不正確な記述をお詫びします。(2006-11-22 14:00)
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