コンビニ経営相談室「あかり」

気がついたら全てを喪失、それがコンビニオーナー。加盟を阻止し、脱退を支援します。コンビニの経営の現実をお知らせします。

パイの食い合い、コンビニ業界の現状認識。

2017年04月28日 06時49分46秒 | 日記
写真は記事とは関係ありません

[東京 25日 ロイター] - 「24時間・365日、いつでも・どこでも」という独特のビジネスモデルで成長してきた日本のコンビニエンスストア業界が曲がり角を迎えている。アルバイトを中心とした安価な労働力に依存してきたが、人手不足の影響を大きく受けているためだ。客数が減少する中で続く出店増でシェアの奪い合いに拍車がかかるなか、「終日営業、年中無休」の看板を維持するための施策も利益を圧迫し始めている。 

<利益を圧迫する負担軽減策> 

「ここ1年、人手不足感が強まってきた。ずっと続くと思う」。大手コンビニチェーン、ローソン<2651.T>の加盟店オーナーは状況の厳しさにため息をつく。 

業界関係者によると、コンビニは1店当たり平均20人程度のアルバイト・パートを必要とする。1万9423店舗(3月末)を展開する業界最大手のセブン―イレブン・ジャパンでは、約39万人が勤務しているという。 

こうしたアルバイトの活用はコンビニの機動的な運営や店舗展開の「武器」となってきた。しかし、足元で人手不足感が強まる中、時給アップなど人材確保のコスト増につながり、各店舗の収益を圧迫しかねない状況だ。  

打開策として、セブンは今年9月から加盟店が本部に支払うチャージ率を1%引き下げることを決定、加盟店の負担を軽減する策を打つ。 

セブン&アイ・ホールディングス <3382.T>の井阪隆一社長は「急激に人件費上がってきている」と足元の状況に危機感を示し、チャージ率1%引き下げによって「既存店のオーナーの経営意欲の増進、新規オーナーの獲得に向けてひとつのきっかけにしたい」と期待を示す。  

9月から実施するチャージ率の1%引き下げは、今期80億円、年間では160億円の営業減益要因となる。セブン―イレブン・ジャパンの18年2月期営業利益予想は前年比0.2%増益予想で、前期の3.6%増から増益幅は大きく縮小する。セブンはチャージ率引き下げのほか、加盟店の負担を軽減や売上増のため、店舗レイアウトの変更や食洗機の導入などを含め1800億円(前期比43%増)の大型投資を実施する。 

加盟店支援のための投資を増やすのは、セブンイレブンだけではない。ローソンは、タブレットや自動釣銭機の導入、次世代システムなど、競争力強化に向けた投資を先行させるため、18年2月期の営業利益は7.1%減と15期ぶりの減益を余儀なくされる。  
竹増貞信社長は「単年度で増益を目指すよりは、ローソンとしてどういう姿を目指すか、どういうことをするか、是々非々で向き合う。やるべき投資をしっかりやって、結果を出していく」と覚悟を示す。 

みずほ証券シニアアナリストの高橋俊雄氏は、加盟店支援に加え、惣菜や弁当の工場での人手不足から商品の見直しも必要となっていると指摘、「こうした変更にも一時的な経費が発生することから、国内コンビニ事業は、業績面での踊り場を迎える可能性が高い」と予想する。  

<24時間の看板は安易に降ろせず>  

人手不足を背景に、ファミリーレストランなどは営業時間の短縮を打ち出しているほか、百貨店では定休日を復活する動きが出ているが、コンビニ業界で事情が異なる。 

あるコンビニチェーンのオーナーは「小売業はどこも人手不足だと思うが、コンビニの場合は、フランチャイズ契約であり、人手不足の負荷がオーナーに直接かかってくる。少ない人員で何とかしのぐ状況。命も脅かされる労働環境になっている」と話す。 

コンビニ業界に詳しいプリモリサーチジャパンの鈴木孝之代表は「立地によっては、24時間営業を止めても良い店舗はある。合理性を失ったサービスの維持は難しくなった。24時間営業の見直しは始まって当然」とみる。 

ただ、「24時間・年中無休」の看板を降ろすことは簡単ではない。ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028.T>の高柳浩二社長も「社会インフラになっている部分があり、果たさなければならない使命がある。24時間営業を何とか維持できないか考える方が筋だと思っている」と否定的な立場だ。交差点に立って見渡せば、複数のコンビニが目に入る。自社のみが24時間営業を止めれば他チェーンに顧客を奪われる、という理由も見え隠れする。  

コンビニはオフィスや病院など限られた立地以外は「24時間・年中無休」が基本となっており、大手3社でみると、各社ともに95%前後を占める。 

澤田貴司ファミリーマート社長が「今の労働市場に対してコンビニ業界としてどう考えて、どうするかは議論しなければならないと考えている」と話すなど、業界内でも問題意識は出てきており、真剣な議論が必要な段階に入っているとも言える。 

<店舗数は増加見通し>  

5万店舗を超えた辺りから「飽和」と言われながらも、現在、約5万5000店舗まで拡大したコンビニ業界。まだ、店舗の増加傾向は止まっていない。 

セブンイレブンは、出店基準を厳格にしたとしながらも、17年2月期の純増850店舗に続き、18年2月期も純増700店舗を計画。井阪社長は「17年2月期のシェアは42.7%。50%を目指して邁進する」と意気込む。ローソン <2651.T>も2022年2月期に1万8000店舗(2月末時点で1万3111店舗)、ファミリーマートも来期は純減見通しにあるものの、再び純増基調に入り、2021年2月期には1万8500店舗(同1万8125店舗)を目指す。 

一方で、2016年3月から今年2月まで、既存店の来店客数は12カ月連続で前年割れが続いている。そうした状況での店舗網拡大は、限られたパイの食い合いにならざるを得ない。ここでも、店舗の体力消耗が続くことになる。 

プリモリサーチの鈴木代表は、宅配やコンビニなどは「過大な消費者の要求やニーズを受け入れ、サービスを提供してきた。これが合理性を失った以上、見直すのは健全なこと」と話している。  


(清水律子 取材協力:サム・ナッセイ) 

ーーーーーーーーーーーー ロイターの記事です。 コンビニ業界が、限られたパイの食い合いの状況を企業トップに取材して書いておられます。 この状況のなかでは加盟店に対する配慮は、全くという程ない。飲食業界の営業時間短縮、ヤマトの配達数削減のような血を流す改革はない。理由はそのマイナスは加盟店が負担する構造になっているから。本部に期待できない以上加盟店は自分で自分の身を守ることが必要となります。売上を最低保証まで落とす、また見切り販売をする等の血を流す本部との関係見直しが必要だと思います。

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41 コメント

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Unknown (Unknown)
2017-04-28 09:28:01
外食産業、小売業、運送業界などが、今後益々深刻になる人手不足に対して先手を打つ中、コンビニ業界だけが24時間365日営業を全く止めようとしないどころか、まだまだ店舗数をかくだいする余地があると息巻いている。まさに、社会情勢、人口推移、人口構成の今後の変化を全く知らないと言わんばかりのバカ集団である。
日本はこれからの100年で人口の1/3を失い8,000万人程度まで人口減少が進む。出生率を考えれば、さらにその先も人口減少は進行していくはずだ。さらに、直近の未来で一番深刻なのは人口構成だ。30年もしたら、国民の3人に1人は高齢者となる。就労人口1.3人で1人の高齢者を支える未曾有の超高齢化社会がやって来るのだ。これを解消するには、高齢者が一気に消滅するか出生率が2.0を遥かに超える改善が必要だが、いずれも起こることはないだろう。首都圏への人口集中もこれに拍車をかける。保育所不足の問題は首都圏の人口集中にあり、これも出生率が上がらない要因の一つだ。最も大きな要因は将来の不安だ。年金は大丈夫か?健康保険は破綻しないか?まさに悪循環である。欧米先進国が軒並み高い消費税、社会保険料を国民に課しているのは、まさに社会保険財政を安定化させるためだ。安心感ある老後が見えれば、現役世代の消費は活発になり税収にも寄与するという好循環が生まれる。80年代あたりから着手すべきであった将来への備えの問題を長年に渡り先送ってきたツケが、吹き出し始めているのが、今の日本の姿だ。そしてこれは、これからが本番だ。消費税はいずれは20%以上になるだろう。社会保険の負担分料率アップも毎年続くだろう。最終的には給料の半分くらいは納税するような感覚にまで至るはずだ。北欧など既にその域に達している国はある。人口増加、経済発展中の60年代、70年代の日本の状況がずっと続いているなら、低税率、低社会保険負担で済む話だが、現実は真逆だ。超高齢化社会の人口構成が解消するまでは、税率、社会保険料率はどんどんアップ改定されていく。
このような社会情勢にある中、超脆弱なコンビニ加盟店という事業体が生き残れるのか?答はNOだ。20歳前後のバイト適齢期にある人口は今後も毎年減少することは統計で既に分かっていることであり、人手不足はさらに過酷になる。また、賃金アップを伴う社会保険料率のアップは、加盟店経営にそのまま死を宣告するのと同じだ。社会保険財政を安定させるには、現役世代からもっともっと徴収しなければならず、そのためには元になる賃金を上げておく必用がある。だから、政府行政は賃上げをさかんに煽るのだ。最低賃金の上昇は、まだまだ止まらない。東京の最低賃金は早い時期に1,500円くらいには達するはずだ。時給1,500円と言っても、欧米先進国の最低賃金は既に概ねその水準にある当たり前の賃金レベルだ。しかし、コンビニ業界の現行システムでは、最低賃金の上昇には耐えられない。加盟店は、いかんせん全産業の中でも屈指の高い損益分岐点だ。ちょっとした固定経費の上昇が経営破綻に直結だ。首都圏の加盟店から破綻が顕著になるに、そう長い時間はかからないだろう。既に都内は時給1,000円突破が実勢相場だ。それはまもなく1,200円、1,300円へと推移していく。そうなれば、コンビニ加盟店はもう着いていくことはできない。セブンのチャージ1%ダウン程度では全く追いつかない。本部がこれ以上チャージダウンを図れば、今度は本部収益に重大な影響を及ぼす。加盟店方式ではコンビニが成り立たない未来は、まもなく到来する。そのとき、本部はどういう手を打つのだろうか。完全無人化店舗にまで踏み込めるか。いずれにしても、加盟店という低賃金の労働力に頼りきった本部のうちでのこづち式ビジネスはまもなく終わりを迎える。
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ながいな〜 (Unknown)
2017-04-28 09:59:34
↑ 予想、予測…では無く、ただの希望要望ですな。
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労働力人口の急減と賃金の上昇は・・・・・ (Unknown)
2017-04-28 10:09:15
全ての産業や業界に極めて重大な悪影響を及ぼします。

特に、コンビニ業界に対しては致命的と言えます。

来店客から利益を確保する一般小売業ですら将来が見通せない状況です。

無知なオーナーから利益を確保するコンビニ業界にとって、それ以上に危機的な状況なのは間違いありません。

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Unknown (Unknown)
2017-04-28 10:52:22
「ただの希望、要望」ですな…いつまでも人的資源は枯渇しないと思ってる、頭がお花畑らしいコメントです。

サービス業の勤務者不足は特に深刻で、どこかのグループが営業時間を短縮する措置、ディズニーランドの配膳係が少なくなった、と悲鳴を上げております。

それを「ただのきぼー、よーぼー」と茶化す神経には呆れるばかりです、死ぬまで麻婆豆腐でも食して、もっと脳味噌を豆腐にさせるよう努力して下さいw
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Unknown (Unknown)
2017-04-28 11:15:42
ただの希望、要望と2番目にコメントを書いた者は、余りにもバカだ。深刻な国情となることを希望する者など世界中のどこを探してもいない。
それとも、このバカは増税などを望んでいるのか?社会保険料をたくさん納めたいのか?経営破綻をしたいのか? 本当にバカとしか言葉が見つからない。苦しい状況になることを希望、要望する人間には出会ったことがないが、このバカが世界で唯一の変態なのは間違いない。
もしくは、1番目に書かれた内容を根本的に理解ができなかったと考えるほうが無難な解釈だ。余りのバカゆえ、当然ながら知識教養はなしだ。だから新聞、各種報道などは全く理解できず、頭の中を空のまま生きてきたのだ。
問題意識を持って集うような場所に、このようなバカは来るべきではないが、何を言ってもそれすら理解はできないはずだ。
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では質問を… (Unknown)
2017-04-28 12:57:10
きぼーよーぼーでございます。
確かに「日本人」の人口は減る一方です。これには同意。
では日本に暮らす外国人の数は今後増えるかそれとも減るか?

…もうお分かりですね。あなたのお店、外国人はいませんか?
外国人が嫌い。そうですか。周りに外国人なんかいない。なるほど。
東京大阪名古屋のコンビニ、ぜひ見に行ってください。これが現実。さらに加速。貧しいアジアの国から見ればまだまだ日本は目的となる素晴らしい国。政府も外国人留学生、労働者の受け入れに、オタクらは認めたくないでしょうがとても積極的。外国人オーナー、ローソンもセブンもすでに沢山誕生してます。オタクらは認めたくないでしょうが。オタクらの周りにはいないんでしょうが。

上記投稿、移民・外国人労働者に全く言及されていない。だから所詮きぼーよーぼーな内容だな〜と申し上げたまでです。反論ドゾー(笑)
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Unknown (Unknown)
2017-04-28 15:24:06
で、それが続くと思うのを希望・要望と言います。

オタクでも「労働力獲得競争」でも負けてるぐらいは知っています。

さらに、「誕生」していても「継続」出来るかが問題で、外人であろうがなかろうが、近未来に「困難」になる国状の下地は揺るぎようのない事実ですので。

クローズアップ現代
No.35282014年7月9日(水)放送
アジア労働者争奪戦
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3528/1.html
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Unknown (Unknown)
2017-04-28 15:30:21
やはり根本が理解できていない。外国人について言及しているが、敢えて言えば日本はまだ移民政策に踏み込んでおらず、今後の労働力不足を移民で埋めるということが見通せない。海外を見れば、自国民が就きたくない職種を移民が担っている例は枚挙に暇がない。
さて、根本の問題に戻るが、外国人でまかなえばよいと書いたバカは、外国人の賃金をいくらで考えているのか? まさか、前のスレであった豪州セブンの移民違法雇用のようにするつもりなのか? 要するに、今後の時給の上昇を考えれば、誰かを雇用して加盟店を続けることが出来なくなるという最も重要なポイントを完全に無視していることが致命的だ。
ちなみに、都内のコンビニの従業員の多くを中国人留学生が占めていることは、周知の事実であり、セブンもローソンも中国人系オーナーが存在しているのも関係者なら皆知っていることだ。得意気に致命的欠陥を見過ごした書き込みをするようなバカには何も分かるまい。
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Unknown (Unknown)
2017-04-29 21:41:29
で?( ͡° ͜ʖ ͡°)
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Unknown (Unknown)
2017-04-29 23:19:24
絵文字さん、あんたの完敗だよ。
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