人生の余韻を楽しむ・円空仏制作

2019-09-23 18:24:55 | 円空仏




岐阜県羽島市はご存知の通り、僧・円空の生誕の地とされています。
そうしたゆかりのある土地で9月23日まで円空仏・作品展が開催されました。

静岡県浜松(遠州円空研究会)、荒子木端の会、名古屋円空仏を彫る会、天空会、ほほえみ円空同志会、
岐阜円空彫り同好会、三里円空彫り教室、ニコニコ会の皆様方で(どんな作品が出品されているんだろう)と
拝見に上がりました。

円空仏に忠実に摸刻される方、自己流の木彫を楽しむ方、園芸業者の方で大木に円空仏を
制作されている方、などなど多彩です。

にんげんの心理として少しは自分の力量を認めて欲しい、という表現方法もあります。
「承認欲求」です。

淡々と摸刻に励み、自分を主張されない方もあります。

例えて申せば書道では形臨から入り、意臨、背臨と順番に修行いたしますが円空仏は
天衣無縫、いきなり背臨に入る方もあり、伝統的芸術とは一線を画します。

書道や篆刻は若い時からなさっている方もありますが円空仏は大半の方は人生後半戦から
なさっているケースが多いです。
円空仏を制作されている方は伝統的な仏師と異なり、特に修行もせず仏像彫刻の基礎を
学んでいる方はほとんどありません。

いわば「人生の余韻を楽しむ」

円空仏という仏像を制作したから功徳がある訳でもありません。
禅宗の座禅に似ていて、他のことを考えず、ひたすら仏像を刻す。
 
人生の余禄。
一心不乱に制作すれば見る人の心に響くこともあるようです。

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