徽宗の千字文
(下記の篆刻千字文と句の数が異なり、完全に一致ではありません)
中国・徽宗皇帝は約300人いた皇帝の中でも最も暗君だった
そうです。
暴君ではありません。
政治には全く関心がなく、芸術家としては断トツのトップの天才。
引用している書もその一端です。
以前、中国上海の豫園に参りました折、奇岩に驚きました。
この太古石にも異常なくらい執着心があり集めていたそうです。
暗君だったとしても作品は脈々と残るんですね。
同じように国防費を頤和園の造園のため流用して悪名高い西大后
、今では世界遺産に登録され人気のスポットになっています。
歴史は一言では語れないこともあります。
作品、右から
藉甚無竟 名声は高まって極まりなくなる
「藉甚」は評判や名誉が高いこと
學優登仕 学問をして余裕があれば官位について朝廷に仕え
攝職従政 職務をとり、政治を行う
存以甘棠 甘棠(山梨)の木を(伐らずに)保存して
(君子を慕い)
去而益詠 いなくなっても詩を詠じて前より一層慕う
(周の武王の弟の召公をほめている)
人々はその召公が去ってもその徳を偲び
その木を切らなかったという。
千字文も以上で約1/3程度です。