たかぶりの ばかさかげんを しりつつも いまさらもどる こともできぬか
*いわゆる大火節は、あまりここでは採用しないことにしているのですが、これはいいと思ったのであげてみました。
すごいところは、こういうのを、10秒くらいですらすらと詠んでいることです。話し言葉がそのまま歌になったかのようだ。みんなひらがななのは、彼の頭から出てきてそのままをどんと出したからです。
推敲もしていない。わたしの考えからすると、推敲は必要ないが、漢字に換えるべきところは換えたほうがいいと思いますね。やってみましょう。
たかぶりの 馬鹿さ加減を 知りつつも 今さら戻る こともできぬか
これで少し痛い感じになりました。きつい人にお説教を食らっている感じがしますね。
傲慢というものが、いかに愚かなことであるか、知っていても、今更悔いて元に戻ることはできないのか。
要するに、金があれば何でもできると思い込んで、傲慢に落ち、好きなことばかりやってきたら、もろにそれが自分に返って来て、それがいかに馬鹿なことか、やっとわかった。だが馬鹿は傲慢をかましてやったことにこだわって、今更その仮面を外すこともできず、いまだに偉そうにしている。それでよけいに大変なことになる。
傲慢が愚かなことだとわかったら、その態度をやめて、みなに謝り、本当の自分にふさわしい謙虚な態度に戻るのがいいのだが。そんなことはとっくにわかっているだろうが。
できないのが馬鹿なのです。
こういうことを、すらすら詠めるのがすばらしいですね。ツイッターでの大火節は、あれらはほとんど即興でやっているのですよ。頭から出てきたと思ったらすぐにツイートしているのです。おもしろいのが次々と出てくるでしょう。あなたがたのほうからは、またかよ、などという反応がきつつも、吹きだして笑っている声も聞こえます。
実にすばらしい。彼のこの魅力に参っている人は多いですよ。
こういう彼の、絶対的自己肯定感がここちよいのです。彼のよどみない口調に浸っていると、自分も自然に自分でいい感じがしてくる。
そして本当に、自然に自分で笑っているのがここちよい。
こういう彼の自然な心が呼び水になって、きっとあなたがたもだんだん本当の自分に戻っていくことでしょう。