むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦何人連歌(巻38、平成30年12月8日満尾)

2019年01月10日 | 作品集

初折表    
発句 寒けさに心も覚むる朝明かな あさけ
貴なる斎庭しるき初霜 純一  
第三 山幾重遅早あれど雪積みて 和雄  
第四 苔の石階登る影なし 草芳 いしばし
第五 時折にしじまを破る鳥の声 素拙  
第六 霧の晴れ間に川下る舟 さう美  
第七 たひらけき水面に月のたゆたひて 純一  
第八 紅葉の錦野辺ぞ際立つ  
初折裏    
第一 白露を散らせし風もいづくへか 和雄  
第二 旅の衣を干せる畦道 草芳  
第三 草枕都の空に思ひ馳せ 素拙  
第四 忘るまじきは君が残り香 純一  
第五 憂き人をもてなさむとて夕けぶり 草芳  
第六 心の底ひ知るよしもなし 和雄  
第七 いにしへも声かはらぬはほととぎす 純一  
第八 を照らす短か夜の月 素拙 ねぐら
第九 すべて世は移ろふものと悟りつつ 和雄  
第十 二人で巡るみ仏の里 草芳  
第十一 風ひかる四国の道はにぎはひて    素拙  
第十二 棚田うるほす雪解の水 純一  
第十三 荒草も土も匂ふや花の下 和雄  
第十四 広き牧場に駆くる若駒 素拙  
名残折表    
第一 大いくさ八十歳ほども過ぎにしか  
第二 さびしさの果て奥もしられず 初瀬  
第三 なにとなく又もや宿をたちいでて 梅峰  
第四 訪れたきは安芸の宮島 直人  
第五 北の風波間のを舟いかばかり 純一  
第六 雪散る空は鳥影もみず 可矢  
第七 冬衣ひとり寝る身のあかつきに 梅峰 ぬる
第八 涙ながらに文かへしつつ 和雄  
第九 言の葉に込めたる想ひ届けかし 素拙  
第十 なびかぬにこそ心とは見れ 初瀬  
第十一 渡りくる霧のまがきに閉ざされて 直人  
第十二 柞もそれと分く方ぞなき 南天  
第十三 山野辺の月や俏さむ笹まくら やや
第十四 ころあひもよしすだく虫の音 純一  
名残折裏    
第一 みすごしに漏るる香りも妙なれや 初瀬  
第二 近く居寄りて坏交はすらむ 和雄 つき
第三 草茂る川瀬のひびき聞きながら 梅峰  
第四 しばし楽しむ宵の涼風 直人  
第五 車よりやまばとの袖ほの見えて  
第六 安らかなれと過ぐす永き日 純一  
第七 九重に花咲き競ふ宴あり 素拙  
挙句 栄行く春のかぐはしき野辺 和雄  

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