むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦何心連歌(巻103、令和6年5月8日満尾)

2024年05月08日 | 作品集

初折表  
発句 花匂ふ春も名残のたもとかな 梅豊
広野にこてふひとり舞ふ影 純一
第三 川沿ひの霞む家々眺めゐて 弓子
第四 村雨すぐる里の夕暮れ
第五 しるべなき麓の道やはてぬらむ 南天
第六 外山に聞くはさを鹿の声 直人
第七 いづくにか雲間の月はたゆたひて 純一
第八 もみぢに秋ぞ色まさりゆく 梅豊
初折裏  
第一 出で船の潮もかなひぬ浦風に 弓子
第二 白帆かたぶく浪の湊江 南天
第三 ひと目見し姿に心よりそひて 直人
第四 越ゆるはつらき逢坂の関 純一
第五 うつせみの衣の君のおもかげに 梅豊
第六 飛び交ふ蛍知れぬ暮れ方 弓子
第七 入り残るよわき光をよそながら 南天
第八 うす霧立つや宇治の川岸 直人
第九 長き夜を救ひたまへと御仏に 純一
第十 しづかにてらせ山の端の月 梅豊
第十一 くもりなき鏡は家の宝にて 南天
第十二 うき身なりとも春はのどけし 直人
第十三 藤波はすゑの社をかざりをり 純一
第十四 きよらにそよぐ佐保姫の袖 梅豊
名残折表  
第一 たち別れはかなの雲のむら消えて 南天
第二 行くかた遠き沖の釣船
第三 せめてわがこがるゝ浜の火をも見よ 妙子
第四 待つ暮ごとに胸ぞとどろく 専順
第五 覚えしは髪かきやりし手のぬくみ 路光
第六 いつしか咲くや恋忘れ草 草芳
第七 声も憂し山ほととぎす来鳴く屋戸 弓子
第八 さやけきほどの朝風もがな
第九 池の面にかげを映せる竹生ひて 梅豊
第十 平らけき世は今も変はらじ 純一
第十一 老のはてたけゆく秋と見るままに 直人
第十二 よわるか虫もあたり寂びてき 南天
第十三 衣打つ音かすかなる里の月
第十四 ものがたりせよ松のひともと 妙子
名残折裏  
第一 もしほ焼く磯の煙のいや白く 草芳
第二 雪降り初むる冬の荒海 弓子
第三 峰遠くしぐれの空と見えつるに
第四 かた岡の辺ぞゆふひかかれる 梅豊
第五 野の雉子などかほろろと聞こゆらむ 純一
第六 霞のひまにのぞく若草 直人
第七 花ありと風のたよりの里に来て 南天
挙句 盃めぐるあたたかき庭 


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