むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦朝何連歌(巻96、令和5年9月26日満尾)

2023年09月26日 | 作品集

初折表    
発句 白菊のはすゑは露のやどりかな 純一  
冷ややかにふく庭の上風 和雄  
第三 中空にかかやく月の舟こぎて 初瀬  
第四 海路をいそぐ朝の旅立 うみぢ
第五 さまよへる心のままに磯の波   
第六 雪をもよほす雲ぞ重かる  直人  
第七 霙ては紙子の袖も凍ほるらむ 路光 みぞれ
第八 それかあらぬか山の辺の里 純一  
初折裏    
第一 折からに鼓打つ音聞こえきて  
第二 遊ぶきつねの二つ三つ四つ 初瀬  
第三 をさなきをたぶらかさむの言の葉に 直人  
第四 すずろおののき震ふ黒髪 路光  
第五 何故に袂涙に濡つらむ 純一 そぼつ
第六 いかづち光る上る坂道  
第七 大風をはらみて出づる帆かけ船 初瀬  
第八 いづこをさすや雁ぞ鳴きゆく 直人  
第九 月読の神に供へむ新穂立 路光 にひほだち
第十 たそがれの野辺色や身に入む 純一  
第十一 年経れば憂き顔するは常のこと  
第十二 をちの山際まだ残る雪 初瀬  
第十三 都には花も柳もこきまぜて 直人  
第十四 錦織りてや霞むまちまち 路光  
名残折表    
第一 立つけぶり鶴の林のかたみとて 純一  
第二 墨の色濃き文机のふみ  
第三 硯には涙の海の深からむ 初瀬  
第四 心空なる逢坂の関 ヒサヨ  
第五 きぬぎぬの後の焦れの道惑ひ 路光  
第六 はかなくさめし夏の夜の夢 直人  
第七 草繁る仮寝の野べの月明かり ヒサヨ  
第八 風に秋たつけはひをぞ知る 梅豊  
第九 おのづから虫かふ宿と荒れ果てゝ 行助  
第十 霧の晴れ間に浮きし山並 弓子  
第十一 星合のあしたやたむけ急ぐらむ 深峰  
第十二 言の葉つくすまぼろしもがな 南天  
第十三 いつよりか身を知る雨に馴染みつつ 和雄  
第十四 道の辺に立ち物を思はむ  
名残折裏    
第一 旅の空このもかのもにあまる雲  
第二 声たえやらぬ奥山の蝉 純一  
第三 すみわたる清水をむすぶ岩かげに 直人  
第四 ささらの波と遊ぶうたかた 初瀬  
第五 うらうらにさては時ぞとすずろきて ヒサヨ  
第六 ことし初音と来鳴く鴬  路光  
第七 ほころびて四方にさそはぬ花もなし 梅豊  
挙句 明日の盛りを匂ふ春風  


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