むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦片何連歌(巻39、平成30年12月22日満尾)

2019年01月10日 | 作品集

初折表    
発句 木枯しに耐えで散り舞ふ紅葉かな 直人  
ひびき凍れる水鳥の声 梅豊  
第三 時雨めく街中つとにしづもりて  
第四 都大路にゆく影もなし 純一  
第五 なにとなく外山の裾もかそけきに 和雄  
第六 谷の家並みつつむ夕霧 弓子  
第七 月ははや風をも待たで匂ふらむ 初瀬  
第八 いで白菊の香をば聞かばや 路光  
初折裏    
第一 八千草を分け行く原に露おりて 素拙  
第二 池の岸辺にすだく虫の音 草芳  
第三 古寺の碑の文字たどりつつ 可矢  
第四 奥山訪ふも旅の楽しさ さう美  
第五 恋しくば夢にてあはむいとせめて  
第六 ひとへ心を君に寄せけり 梅豊  
第七 白雪の積もれる里に妹ぞ待つ 純一  
第八 衣重ねて幾日へぬらむ 和雄  
第九 八百万神に願へど時はすぐ 初瀬  
第十 月もおぼろに宮の広前 路光  
第十一 のどけしや駒の手綱に鈴つけむ 弓子  
第十二 野辺のせせらぎ光る若鮎  
第十三 ふりかかる花にやさしき桜川 和雄  
第十四 春の錦と歌によみしよ 可矢  
名残折表    
第一 わけもなく故郷思ふ朝夕に 草芳  
第二 世のうつろひに見えぬ行く末  純一  
第三 墨染の袖に涼風はらませて 弓子  
第四 吹き来る雲にひとり語らむ 初瀬  
第五 繰り言を別れし君に伝へ得ず 素拙  
第六 いつか果さむたまゆらの恋  
第七 さりながら情うすきも色に出て 和雄  
第八 あるかなきかのうぐひすの声 純一  
第九 風ゆるし谷の氷もとくるらむ 可矢  
第十 ひひな飾りの家をめぐりぬ 弓子  
第十一 苑の内筵を拡げ酌み交はし 素拙  
第十二 酔ひてか梢あかくなり初む 初瀬  
第十三 中天の月な忘れそ叢雲よ なかぞら
第十四 袖をかしたる露もひかりぬ 和雄  
名残折裏    
第一 旅発ちの蓑笠しかと括り付け 弓子  
第二 足取り急ぐ遠き雷 素拙 いかづち
第三 すざまじき声は負けじとせみしぐれ 純一  
第四 描けや西に茜ひとはけ 初瀬  
第五 山里ははだれ霞に暮れ初めて 路光  
第六 まどろむ庭にあたたかき風  
第七 花はいま十重に廿重に匂ひつつ 南天  
挙句 春のさかりにわらべらの声 直人  

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