昨日は台風で大荒れとなり、外出予定を変更し
自宅で黙々と資料整理。
今日は、当初昨日訪問予定だった茅野市にある
尖石縄文考古館へ出かけた。
この館の学芸員さんを紹介してくださったのは
茅野市民館の事業部長Kさん。
茅野市民館さんとは、昨年、小池博史さんのワークショップに
ガンちゃんとケンジ君が参加させていただいたのがご縁の始まり。
その後、公演の折には市民館までご案内に伺ったり
今年2月に上演した劇団本公演「SANGETSU」の折には
作品のベースになった「夏雲」の著者・武内雷龍先生をご紹介頂いたりと
お世話になり続けている。
今回、県庁前ピロティで上演する短編芝居の題材を
「
縄文のヴィーナス」でいこうと決めたところ
発掘されたのが偶然にも茅野市だったこともあり
早速Kさんにお電話して事情を説明したところ
ヴィーナスについて詳しい方をご紹介くださったのでした。
Kさん、いつもありがとうございます!
お昼前頃、ケンジ君に運転手をお願いして
二人で茅野へ向かう。
台風一過の空は、雲一つない爽やかな秋晴れ。
青い空と緑の山々を眺めながら
ドライブ日和だね~
心がルンルン踊っている。
何しろ、私は小学生の頃から縄文時代に興味を持ち
中学生の時に、友だちを巻き込んで(?)
小型の竪穴式住居を作ったこともある。
なぜあんなに惹かれたんだろう…
遠い記憶を探ってみたが、明確に覚えてはいない。
が、貝塚や鍾乳洞に行きたくて
友だちを誘っては、何度も足を運んだ覚えがある。
恐らく…太古の昔を想像するのが好きだったのだろう。
古代は、想像力旺盛な思春期の私にとって
美味しい材料だったに違いない。
茅野って遠く感じるけど、長野市から高速に乗れば
一時間程で諏訪インターを降りれる。
そこから20分程度のところに、尖石縄文考古館はありました。
約束通りの時間に到着。
館の前には「休館日」の看板が…
そうなんです。
今日は休館日なので、普通に来たら入れなかったけど
昨日お電話で、学芸員さんが
明日も仕事で館にいますから、どうぞ。
と仰ってくださったので、お言葉に甘えて
お邪魔させて頂きました。
と、館の中から、一人の小柄で優しそうな男性が現れた。
学芸員のKUさんである。
何しろ休館日ですから、館の中は
1~2人の館の方と私とケンジ君のみ。
しかも、KUさんが、一つ一つ丁寧にご説明をしてくださって…
とても贅沢な時間を過ごさせて頂きました!
KUさんに質問すると、実に愉快な応えが返って来るのも面白く
いくら話しても話し足りない感じ。
そして徐々に縄文時代の輪郭がはっきりとしたものになっていく。
あ…KUさんはお仕事でいらしていたんだ。
さすがにもう、お暇しなくては…
賞味2時間30分もKUさんを一人締め(正確には二人)。
資料になる本も購入できたし
縄文のヴィーナスも隅から隅まで観察できたし…
ヴィーナス様は写真で見るより、何倍も美しかった!
色といい艶といい、おなかの丸みや
背中のラインなど、いくら観ていても飽きない土偶。
KUさんに何度も御礼を申し上げ、館を後にして
少々
尖石遺跡を散策してみた。
上記の写真は、尖石遺跡とお隣の与助尾根遺跡を
ご自分の手とご家族と友人・知人の手で発掘された
宮坂英弌(みやさかふさかず)氏の像。
発掘を始められたのは42歳とのこと。
それ以降、発掘と考古学に生涯をかけた方です。
宮坂氏がいなかったら、茅野市の遺跡発掘はかなり遅れたでしょう。
棚畑遺跡から出土したヴィーナスも
もしかしたら見つからなかったかもしれない…
実に凄いことだ!
宮坂氏の生き方は、心惹かれます。
上記写真は、“33号住居址”
昭和29(1954)年に三笠宮殿下が調査した住居の跡。
宮坂氏は、三笠宮殿下が調査にいらしたときに
お手伝いをしたことが、発掘の第一歩になったようです。
道の途中にある尖石温泉は、行きも帰りも駐車場がいっぱいだった。
人気がある温泉なんだね~
入ってみたいけど、夕方から稽古があるので
ゆっくり観光できないのが残念。
その後、茅野市民館さんのKさんにお会いして
御礼とご報告をさせていただいた。
市民館のイベントリーフレットを見せて頂いたところ
これから年末にかけてもイベント盛りだくさん。
あれ?演劇百貨店?柏木陽さん?
え?柏木さんが茅野に来るの??
柏木さんと言えば、故・如月小春さんの愛弟子のような存在。
如月さんは、日本で演劇ワークショップを積極的に展開し始めた方
柏木さんはその如月さんの遺志を受け継ぎ
ずっと以前から、演劇ワークショップを全国で開催し続けている。
私がワークショップを始める時に
一度柏木さんにメールをさせていただいたことがあったっけ。
とても丁寧なお返事をいただき、実演活動への
背中を押していただいた記憶がある。
会ってみたいな・・・
どんな方なんだろう・・・
と、ずっと思っていたが、なかなかチャンスがなかった。
もしや、これはチャンス?!
と思い、Kさんにお願いしたところ
柏木さんに確認してご連絡をくださると仰ってくださって…
もしかしたら、ワークショップを受けられるかもしれない…
迷惑がらずにご対応くださるKさんに心から感謝です。
40分ほどでKさんと別れ、稽古場に向かいました。
実に有意義な一日でした。
KUさん、Kさん、ありがとうございました!