ふーだお通信

2010年までは中国での生活日記。2010年以降は福島(中国語でfudaoと発音)での事。

「The Giving Tree」

2010-11-04 14:27:59 | こども(2010年4月~)
娘の中国の幼稚園、担任の先生が絵本の読み聞かせをよくしてくれて(もちろん中国語で)、欧米や日本の絵本の中国語版、娘は当時本屋に行くと
「あっ、これ老師が読んでくれた本だ!」
とよく私に教えてくれた。

中国では絵本の出版に関しては始まったばかり。娘が本屋で指した本は有名どころばかりで、私も娘が中国語で読み聞かせしてもらった絵本は、日本語版を買うか、帰国した時に図書館で読むかしていた。

娘の卒園間近の頃、本屋でまたまた娘が
「あっ、これ老師が好きだって言ってた本だ!これちょっとかわいそうなんだよ。」
と言った絵本。(へえ~、そうなんだ。)と私も手にとってザッと読むと、人間のエゴで切り取られてしまった木のお話で、なんというか、もの悲しくて深い。
この日本語版も欲しいなあ、と中国語版をその場で買って、日本にも持って帰ってきていた。

「The Giving Tree(中国語名:愛心樹)」というこの絵本。しかし1年前に日本語版を検索したら、1970年代に日本語版が出版されていたが絶版らしく、手に入れるのが難しい事が判明。地元の図書館にもないし、残念だなあ、と思っていた。

ところが先日、本屋に行くと、見覚えのある絵本が割と大々的に並べられていた。



今年復刻版として再び出版されたそうだ。なんと翻訳者は村上春樹!「1Q84」ブームで、翻訳した絵本も扱いが大々的。
なんだか嬉しくなって私も購入。

「おおきな木」という日本語の題名になったこの絵本、中国語版では木は男でも女でもない「它」で表されていたが、日本語版では原文(She)と同じニュアンスで「彼女」と表されて女性言葉で話していたりして、中国語で読んだ感じと日本語版はまた違う。
それでももの悲しい感じはそのままで、子どもも大人も考えさせられる。

日本の家の本棚に並んだ2冊の絵本、この本を教えてくれた娘の幼稚園の先生に感謝。我が家にとってのグッドタイミングに再版された偶然にも感謝。
思い出深い絵本だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする