ふーだお通信

2010年までは中国での生活日記。2010年以降は福島(中国語でfudaoと発音)での事。

中国の親のスネはそんなに太いのか?

2009-10-13 15:31:44 | お仕事(~2010年3月)
12月6日の日本語能力検定試験合格を目指している中国人学生さん達、今頑張って勉強しているのだが、ややもすると文法中心になりがちな彼らの日本語能力の、聴解と会話レベルの向上の為に、非常勤ながら私も関わっている訳なのだが・・・。

中国内でも就職難の近頃、なにか語学を身につけてから職探し、と考える中国人は多く、日本語を学ぶ目的のダントツトップは’就職の為’。
能力検定試験2級合格を手にしてから日系企業に就職を希望する、という学生のなんと多い事!
実際は、2級に合格できない学生も多く、またたとえ合格してもそれだけではなかなか就職できないようなのだが、目的のはっきりしている学生はとっても真面目に勉強していて、そしてそういう学生はレベルがどんどん上がっていく。

現在私が教えている学校は民間の日本語学校。

こちらでは能力検定試験合格以外に、日本留学の斡旋もしていて、初級クラスの中でも1人か2人は、「来年日本に留学します!」という学生がいる。

ここの学校で日本に入学するという学生は、まず間違いなく親が裕福。
今勉強している語学学校の学費も留学費用も親が出してくれるようで、本人達は相当お気楽。

フシギなのは、’留学する’と言っている学生は、今全然勉強しないんだよなあ・・・。

中には勉強熱心な学生もいるのだが、大多数は、日本に行けば話せるようになるだろう、と思っている様子。

留学するという彼らの計画は、2年間日本語学校に通って日本語能力を上げてから大学に4年間通学、あわせて6年間の日本留学。
6年も日本で学生するとは、親の経済的負担はかなり大きいだろう。しかも今ここでも語学学校に通ってるし。

しかし、彼らは言う。

「お金の心配はいりません!」

一人っ子として大切に育てれ、自分の望む事は何でも叶う、と信じているのだろうか。
日本に行けばアルバイトでは稼げるはずだから、なんとかなると考えているのだろうか。
それとも彼らの親が本当に裕福なのだろうか。

ネット上でも、昔の苦学していた中国人留学生と今の中国人留学生は違う、というニュースは読んだが、

「東京ディズニーランドの入場料はいくらですか?300元くらい?安いですね。」

と言われた時には、

(このスネかじりが何を言うかっ!!)

と心の中でほえてしまった。

同じクラスの学生達は、留学するという学生に対して
「お金があっていいですね。」
と羨ましく思っている様子。
経済的差が大きすぎる!

そんな彼らも、日本できっと苦労するのだろうが、いろんな世界を見て成長してくれれば良いなあ、と思う。

中国の親の「望子成龍(我が子の出世を望む)」願望、その為にはスネをどこまでもかじらせるようだが、そんなに太いスネなのか?

’親の心、子知らず’とは言うけれど、同じ親として、ちゃんと勉強してね、と思う。





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学生とカラオケに行く

2009-04-04 11:31:21 | お仕事(~2010年3月)
私が今日本語を教えている学生達は、平日昼間、朝9時から夕方4時半まで、能力試験2級合格を目指して精読・問題練習・聴解・会話の授業を受けているのだが、精読を担当する中国人の先生が3月末で退職する事になり、学生達が送別会を開くのに私も招待してくれた。

金曜午後1時にカラオケ店に集合、カラオケをやってそれから晩御飯を食べるそうだが、私は夜の部は出席できないので、昼の部カラオケのみ参加。

そういえば、中国のカラオケ店に私は行った事がない。
しかも私以外全員中国人。
さてさて、どうなる事やら・・・。

当日、私の家の近くに住む学生と待ち合わせ。
待ち合わせ場所に行くと、「先生!」と手を振る彼女。
「行きましょう!」と彼女についていくと、トヨタのカローラ(新車)の運転席に乗り込むではないか!

失礼ながら、当然バスで行くもんだと思っていた私、
「えっ!どうしたんですか、この車?」と聞くと
「彼氏の車です。」と答える彼女。
彼は自分で会社を興したそうで、お互い20代のカップルながら、すごいなあ~、とビックリしていると、連れて行かれたカラオケ店は、日本人もよく行くという人民路の立派な某カラオケ店。

このお店、日本語の歌もたくさんあるとは聞いていたが、とっても広くてきれいで、ヘタな日本のカラオケボックスよりよっぽど立派。
退職する先生も学生もみんな10代・20代で、カラオケを歌って騒ぐ姿は日本人も中国人もあんまり変わらない。
そしてお店も日本とそんなに変わらないので、(ここはホントに中国か?)と一瞬わからなくなる。

とはいえ、みんなが歌うのは中華ポップス。(私もお付き合いでちょっと歌いましたが。)
劉徳華や張学良、張恵妹や周傑倫などの明星や、街で一時期よく聞いた「恋のマイアヒ」の北京語バージョン「不怕不怕」(郭美美)など、上手に聞かせる学生やらノリノリで歌う学生やらで、初めの心配はどこへやら、とっても楽しかった!

カラオケの映像、もともとのプロモーション映像を使って音声をカラオケにしたものが中国の主流なのかな?
台湾や香港の歌手のプロモ映像は日本で撮影したものが多く、こうした映像をカラオケ店で見ていると、やっぱり日本は憧れの国なのかもしれないなあ、と思う。

長く住んでる割には子育て・主婦業ばっかりで、あんまり中国のこういった姿を見る機会がなかった私には、本当に新鮮な時間だった。

うちのダンナさま、
「それで1曲くらいは中国語の歌を歌ったのか?」
と聞くので
「’老鼠愛大米’のサビだけ歌った。」
と答えたが、これじゃあいけない。私も持ち歌を作らなければ!
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涙そうそう

2009-02-18 15:14:49 | お仕事(~2010年3月)
日本語を勉強する学生さん達、日本のいろんな事に興味を持っているのだが、なんせみんな若い!女の子は’松本潤’や’倖田来未’が好きだというけど、私はよくわからん。中国の学生の方が日本の芸能人について詳しい。

学習の合間に、教科書から離れて日本の歌を教えたりするのだが、いつも
(何を教えよう??)
と悩む。

家にあるCDや、インターネットからダウンロードした曲から選ぶのだが、今回はダンナさまが先月日本で買ったCDに入っていた「涙そうそう」(BEGINバージョン)にしてみた。

「涙そうそう」って、題名が沖縄方言でなんのこっちゃわからないかな、と思ったが、歌詞をよーく聴いてみると’涙そうそう’以外は方言なし。意味も「なみだがポロポロこぼれ落ちる」だそうで、説明すればわかってくれそう。歌いやすいし。

教室で「この歌を歌いましょう。」と歌詞を渡すと、「この曲知っています。嬉しいです。」と言う子もいて、さすが2000年代前半の大ヒット曲、中国でも認知度が高い。

改めて聴くと本当に良い曲。学生達にも好評だった。
いつかどこかで(あの時習ったなあ)と歌ってくれたら、私も嬉しいな。

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日本人の礼儀作法

2008-12-03 14:29:39 | お仕事(~2010年3月)
今週末は年に一度の日本語能力検定試験。日本語を勉強している学生達は、ピリピリしながら試験に備えている様子。

日本語能力検定試験はヒアリングはあるが面談などの会話能力を測る科目はないので、この時期の学生、過去問題などに取り組むのは重視しているけれど、会話の授業はやる気なし。
11月から担当している会話の授業、このところ3人程度の出席率だ。

3人しかいないし、せっかくだからたくさん会話をしよう、と、いろいろおしゃべりしているが、先日は
「日系企業の面接ではどうしなければいけないんですか?」
と質問を受けた。

そうですね、部屋に入る前に’失礼します’、面接が終われば’有難うございました’、お辞儀もしましょう、などと話していると、

「日本の会社では、部屋を出る時に背中を見せないで後ろに歩くのですか?」

と一人の学生が言う。

そ、それは、時代劇で家来が殿様の前から下がる時に前を向いたまま後ろに歩いて部屋から出てますが、それは昔の話。
現代の会社の面接でそんな歩き方をしたらおかしな人だと日本人は思いますからやめましょう。

誤解っておもしろい。
でも、面接の作法を説明しながら、日本人ってホント、お辞儀をよくするよなあ、と自分でも思う。

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4ヶ月経って

2008-06-25 07:20:24 | お仕事(~2010年3月)
3月からスタートした日本語教師業、6月で学期が終了した。
この学校は、12月の日本語能力検定試験に向けて、前期が3月~6月、後期が7月~11月初旬というような学期構成。

私が今回担当した初級クラスの生徒達は12月の日本語能力検定2級合格を目指し、7月からの後期も勉強を続ける子も多い。

6月時点でテキストによると、3級程度のレベルになっているらしいのだが、初級テキスト、後半は敬語に受身、自動詞・他動詞と結構難しい内容が入ってきて結構難しい。
本当にわかっている生徒は果たして何人なのやら・・・?

12月の2級試験も、大丈夫か?と心配になる生徒が何人もいるが、それでも’勉強して試験に合格したい!’という意欲がすごい!と思う。
中級テキストは更に難しくなるが、頑張って勉強を続けて欲しいなあ。

さて、私の日本語教師としての技量、たった4ヶ月やっただけだが、’全然ダメだ~!’というのが今の正直な感想。

最初教え方がよくわからず、テキストに忠実に沿って例文を読ませたり、文を作らせて発表させたりしていたが、生徒から「もっと会話の練習をしたいです。」とか「最近先生の授業は少し眠いです。」と言われたり・・・。

どうしていいのかわからなくなって、他の先生に相談して模範授業をしてもらったり、「テキストの内容をすべてやるのもいいですが、その日の授業で何か一つ、記憶に残るような事を教えるのがいいですよ。」とアドバイスを受け、それを心がけるようにしたり。模索しながらノロノロと進んできた感じだ。

それでも今学期最後の私が担当する授業で、生徒達が会話の例文を作って発表する中で何人かが
「先生のおかげで勉強ができました。ありがとうございました。」
と言ってくれて、(ほんとにそう思ってるのか?)と思いながらも、ホロリときてしまった。

始めたばかりだし、それでうまくできる訳がないよ、と開き直りながら、夏休み明けにまた初級クラスを途中から担当する事になりそう。
次はもう少し上手に教えられるかな?



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先生になる

2008-05-09 10:13:46 | お仕事(~2010年3月)
3月から中国人に日本語を教えている。
今、私は’新米日本語教師’なのである。

無錫で築いてきたご縁から私にお声がかかった訳なのだが、外国人に日本語を教える、という初めての経験に、(私にできるかなあ?)という気持ちと、(何でも経験だ!)という気持ちと半々、(とにかくやってみよう!!)と結局はあまり深く考え込まない自分のポリシーに沿って、まずは3月から6月までの初級者クラス会話部分を担当する事になった。

私の初めての教え子達になるこのクラス、約20人の生徒のうち、無錫の日系企業から派遣されて通学している生徒もいれば、今後の職探しに役立てようと来ている生徒もいる。
午前は中国人の先生が文法をしっかり教えてくれるので、午後の部を受け持つ私は、とにかく生徒に日本語をしっかり聞かせて話させる、というのが大切なのかな、と自分で勝手に解釈している。

学校が始まり、最近はやっと授業のペースもつかめてきて、いろいろと反省する点はたくさんあるのだが、
「やってるうちにだんだんおもしろくなってきますよ。」
という、私を誘い込んだ先生の言葉をなんとなく実感し始めている。

そして今まであまり接する事のなかった中国の若者ウォッチングがおもしろい。

クラスの中で、殆どが20代の男女なのだが、会社から派遣されている3人が30代の男性。
最初見たとき
「うわっ、おっさん!」
と思った彼ら、しかし全員自分より年下だと判明して衝撃を受けた。

最近の中国の若者、女の子はかなりオシャレになり、原色好きというのもあってかなり華やか。対して20代の男の子、こちらはかなり個人差があるが、クラスの何人かの男の子は髪型もメガネも靴も洋服も結構凝っていて、聞くと洗顔もちゃんと洗顔フォームを使って洗います、という。
しかし30代になると、服は黒か茶色、靴はいつでも革靴、若者はたいてい知っている「浜崎歩」も「PS3」も’???’の世界。彼らと話していると、「あなた達は本当に私より年下なんですか?」と聞きたくなる。

この学校の生徒は他と比べて真面目、という評判通り、熱心に授業を受ける生徒達。日本語を勉強する動機は様々なようだが、さてさて、この学期が終了する頃には生徒達も私も、どこまで成長しているやら。自分でも楽しみだ。

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