ふーだお通信

2010年までは中国での生活日記。2010年以降は福島(中国語でfudaoと発音)での事。

参観日の授業で

2006-03-16 14:58:49 | こども関係(~2010年3月)
今日は午前中、息子の幼稚園の参観日。

今回は、「小博士」という、何かのテーマについて子ども達が発表するという授業。この「小博士」という形式の授業は今までに何度かやっているようで、息子もこれまでに『今度なになにについての物を持ってきてくださいだってさ。』と話していた。

そして今日は、「自動車について」。自動車に関する資料を持っていくと言われて、私は日本から持ってきたダンナさんが読むクルマ雑誌を持たせたが、他の子を見ると、やっぱり車雑誌を持ってきている子や、車のカタログ、絵本、ミニカーのおもちゃなどいろいろ。
六班に分かれて、1班6人の子ども達の中でまず全員の発表。発表者は博士の帽子をかぶる。息子の班の子ども達の発表を聞いていると、最初の発表者は「これから車について話します。まずこの写真を見てください・・・。」などなど、なかなか立派なものだ。
うちの息子はその間自分の持ってきた雑誌のクルマではなくページを眺めて、「おかあさん、この本258ページまであるよ。」などと言っている。私が「車について話すんだってさ。何言おうか?」と聞くと「うーん。」など唸っている。
息子は5番目に発表者になったが、本人曰く「おかあさん、ぼく中国語でうまくいえないよ。」という事で、私と一緒に簡単に、これは日本のクルマでぼくはこれが一番カッコいいと思います、といったような事を話して終わった。

この「小博士」、今までもあったはずなのに、一体どうしていたんだろう?と、息子に「今までの小博士では発表したの?」と聞くと、「ぼくまだ中国語がうまくないから、発表できないよ。」と、目に涙を浮かべている。
息子は約2年この幼稚園に通っている。日常の簡単な会話はできても、やっぱりこんな風に中国語での発表はできないよなあ、と彼の胸中を思って私もちょっと悲しくなった。
しかし、その後、班の中で2人代表して発表、という時に、うちの息子はそれでも発表したいと手を挙げていた。なんだかわからずに手を挙げたようだが、嫌ではないんだなあ、と少し安心。

班の中の2人の代表を決めるのに、どの班でも「わたしも、ぼくも発表したい!」とみんな手を挙げる。それで先生が「じゃあ班の中でもう一度話し合って決めなさい。」と話し、息子の班では他の子が息子に「きみは話せないんだからだめだよ」と言い、息子は手をひっこめたが、他の班ではじゃんけんに負けて発表者になれなかった子が、それでも発表したいとダダをこねたりで、いやはや、日本の子ども達ではたぶん考えられない光景だなあ、と思った。

子ども達の発表は、やっぱり上手く出来ない子もたくさんいたが、中には「ぼくの名前は何々です。これから何々について発表します。・・・・これで発表を終わります。有難うございました。」ととっても上手な子もいた。
これが幼稚園での授業・・・。すごいなあ。

息子はこの幼稚園ですべての授業を楽しんでいる訳ではないのだと思う。でも、こういう幼稚園での授業風景が彼の心の中にずっと残り、中国の友だち達はいっぱい発表していたなあ、とか、ぼくはあの時中国語があまりできなくて発表で悔しかったなあとか、そんな事が思い出に残ってくれればそれもいいか、と思う。
コメント
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