ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

波止場のエディⅠ 気仙沼2005

2021-02-27 21:38:26 | 波止場のエディ
 波というほどの動きもない穏やかな水面に、赤やオレンジや少しばかりの青の光が映っている。 リアス式海岸の奥深い湾入の奥の奥、うらぶれた旧市街に囲まれた内湾の、湾口の島へ向かう航路の船着場に、トレンチコートの襟を立てた一人の男がたたずむ。 「エディ、あなたは、いつもそうね…やさしいけど、冷たい。わたしの気持ちなんてわかろうともしない。」 港にほど近い、ショット・バーのカウンターに先ほど . . . 本文を読む

郡司ペギオ幸夫 やってくる 医学書院

2021-02-27 21:24:53 | エッセイ
 医学書院の〈シリーズケアをひらく〉の一冊。 著者は、1959年生まれ、東北大学理学部から大学院博士課程を出て、早稲田大学基幹理工学部・表現工学専攻教授とのこと。 正直に言うと、この本は,一読して一体何のことを書いているのか掴みきれなかった。 いや、書いている中身は大変面白く,確かにその通りであると思わされたのではある。 文脈がつかめない、ということだろう。諸学問の布置において、どういう場所に位置 . . . 本文を読む