ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

ガラスの靴の灰かぶり 月刊ココア共和国 7月号電子版掲載詩

2020-07-02 21:24:34 | 月刊ココア共和国 投稿詩
ガラスの靴を履いてかぼちゃの馬車から降り立って百段もある階段を昇る壮麗なドアが開くと華麗な室内交響楽団の音楽があふれ出し午前零時までの舞踏会が始まりを告げるかまどの前で灰まみれの猫のように眠るみすぼらしい姫午前零時の鐘が鳴り終える前に駆け下りた階段に引っかかって脱げたまま置いてきたガラスの靴もう一方は大切に隠して仕舞いこんで継母と連れ子の姉たちの仕打ちに耐え昼の苦行に夜はいっときの休息を得てかまど . . . 本文を読む