ベッドのヘタリの対処法・・・ヘタリの原因はどこから

2021-11-24 14:57:54 | ベッド＆ベッドマット

　過日、宿泊したホテルのベッドマットです。

　このホテルのマット（トヨタBED）に限ったことではありませんが、年月の経過によってマットは「ヘタリ」を生じます。どんな良いマットでも時間と共に中央部に「へたり」が生じてきます。先日も、生じた「ヘタリ」を何とかできないものか？というご相談もありました。

　ヘタリは何故起こるのか、何がヘタるのか、まず、そのあたりを考えてみましょう。

　スプリング（鋼線）系のマットには、スプリング（ばね）と、ウレタン・詰め物としての綿などが入れてあります。右の絵は一般的なマットの模式図です。

マットの価格差は、以下の要因(品質)が考えられます。

側生地の質（素材・織り方・伸縮性 etc）
化繊綿orウール綿orその他
ウレタンの密度の差
フェルト(わた)品質の良し悪し
コイル構造がボンネルorポケット
鋼線への焼入れの有無・回数

　では、これらの素材でヘタリを起こすのはどれか？という事ですね。極端に言えば、側生地以外の総ての素材はヘタリの原因になります。

　最も影響があるのが「コイル」でスしょう。特に「焼入れ工程」が無いマットや有っても軽微なマットは、10年未満でor早いものは数年で変形（ヘタリ）が生じます。家で言えば欠陥土台であり軟弱地盤にあたりますね。

　側生地・フェルト・ウレタン・（化繊orウール）わたなどの素材は、家で言うなら屋根（瓦orトタン）、柱の数、壁の数と言った所でしょう。柱・壁の少ない（詰め物の質が悪い）建物は，地震に弱い家（へたり易い）となります。

　であれば、まず土台・コイルが頑丈であることが必要となりますね。コイルをしっかりさせるには、コイルの径を大きく、また、鋼線を太く(2～3ミリ）するのが順当な考え方でしょう。コイル数はシングルで 200本余となり、鋼線が太くなればなるほど、ヘタリ難いかもしれません。だが、人の体の凸凹に対応できなくなり、寝心地が悪くなります。寝心地を少しでも良くするためには、おのずと詰め物であるウレタンを厚くしたり、詰め綿を増やさなくてはなりません。

　マットの厚さを自慢するメーカーもありますが、考え物だと思います。

　ポケットコイルは一般でもシングルで600～700本と、ボンネルマットの比ではない程のコイル数が使われています。爺が薦める日本ベッドシルキーシリーズはポケットコイル(鋼線)自体も細く、しっかりと焼入れしているためにコイルがより細く出来上がり(シングルで1200本）、一人一人の体型に添う事が出来ます。