菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

石積みのリズム。 『アリーテ姫』

2024年03月12日 00時00分28秒 | 俺は好きなんだよ!

【俺は好きなんだよ】第1836回

 

『アリーテ姫』(2000)

 

英語題は、『PRINCESS ARETE』。

 


製作国: 日本
上映時間: 115分

 

スタッフ。

監督: 片渕須直
製作: STUDIO4℃
プロデューサー: 田中栄子
原作: ダイアナ・コールス 『アリーテ姫の冒険』
脚本: 片渕須直
キャラクターデザイン: 森川聡子
作画監督: 尾崎和孝
CGI監督: 笹川恵介
美術監督: 西田稔
色彩設定: 林亜揮子
編集: 瀬山武司
音響監督: 早瀬博雪
音楽: 千住明
主題歌: 大貫妙子 『金色の翼』

 


声の出演。

桑島法子  (アリーテ姫)
小山剛志  (ボックス)
高山みなみ  (アンプル)
沼田祐介  (グロベル)
こおろぎさとみ  (魔女)
佐々木優子  (ナレーション)

 

 

物語。

中世のとある城塞都市。
魔法は廃れつつあり、魔法使いの一族はわずかに残った力で、かつての強大な魔法を探していたが、それを隠し、力を誇示し続けていた。
目立ったところのない、本好きなアリーテ姫は城の高い塔の小部屋に閉じこめられるごとき状況で、やがて婿となる男性が現れるまでその身を清く守るように育てられてきた。
宝を手に入れた騎士ならば、姫と結婚し、次の王になれる彼女にアプローチして、冒険へと出て行く。
ただ待つだけでいたくないアリーテ姫は庶民の暮らす町へとつながる秘密の穴を探り当てる。

 

目立たない姫が自らの力で伝統を打ち破ろうとするファンタジー・ドラマ。

 

最も成功したフェミニズム童話と言われる『アリーテ姫』を原作にアニメ映画化。

アリーテ姫は、自ら未来を切り拓いていく現代的な女性像として描かれている。

 

監督は、『魔女の宅急便』で演出補を務め、『この世界の片隅に』で知られる片渕須直。
今作が、劇場用長編アニメの監督デビュー作。

原作から結構脚色をしているそうですが、邦訳版の童話でカットした部分を戻すなど、原作のイメージを2時間のアニメ映画へと落とし込んでいるそう。

ジブリとも違う独自の画風でありながら、かつての東映動画を思わせる原点回帰的な方向性。この柔らかさは心にしんなりと入ってきます。
といいつつ、うっすらとところどころにジブリ感(閉じ込められている姫の脱走、カエル人間など)もあったりする。
しかも、ヨーロッパ系の語りを採用しており、和洋折衷感なかなかとっつきにくいところはありますけど、それにより、中世へと連れていく旅映画でもある。代表作で、戦中日本に連れて行ったように。
メッセ―性も強めですが、そこを伴奏にして、キャラとストーリーの展開で引っ張ってくれ、陣割りと心に響かせます。
日本の記号的な目をいったん脇に置いて、新鮮な気持ちで、見ていただけたら。

 

 

 

配信もされています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ややネタバレ。

時間も予算なかったかのようにはとても見えない技が光ります。

 

 

 

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