一期一会

日々是好日な身辺雑記

シルクロード/ 仏の道をゆく

2023年11月19日 | 日記

安部龍太郎の紀行文「シルクロード/仏の道をゆく」を読み終えた。この本は2021年7月から今年の3月まで1年8ヶ月に亘って日経新聞朝刊に連載された「ふりさけ見れば」の主人公の遣唐使•阿倍仲麻呂に想いを馳せた旅と帯にあり、「ふりさけ見れば」の着想を得る為の西安から敦煌までの河西回廊の旅と、(西遊記)のモデルでもある玄奘三蔵の天竺(インド)への天山南路の敦煌、トルファン、カシュガルへの旅の2部構成になっている。

 
「ふりさけ見れば」を毎朝楽しみに読んでいたので、連載終了後にこの本を書店で目にし購入した。それが図書館予約本が続いたことから読み掛けになっていたのを、次の予約本「滅ぼす」と「イーロン•マスク」それぞれ上下巻が来る前にと今週読んでいた。
 
帯にあった(日本を花にたとえるなら、中国は根と幹であり、朝鮮半島は枝である。私のふるさとには、咲いた花を喜ぶならば、咲かせた根本の恩を知れという言葉があるが、日本の学校では日本史と世界史を分けて教えるので、我々は往々にして中国から受けた恩を忘れがちである)の通り、遣唐使の時代からの中国との交流の足跡を辿るのが第一部となっている。副題が(仏の道をゆく)という通り、仏教に関わるお寺や石窟など遺跡を巡る旅となっており、仏教が隆盛した当時が偲ばれる長安(西安)の大慈恩寺大雁塔や、敦煌の石窟•莫高窟に安置された多くの仏像や、唐の時代に経典の内容を分かりやすいように絵画化された変相図と呼ばれる壁画などが載っている。
 
敦煌からトルファン、カシュガルへの天山南路は新疆ウイグル自治区であり、河西回廊とはまた違った大自然の中の仏教遺跡や、旅行中の中国当局の検閲の厳しさなどが書かれている。ただこの本は紀行文とは言え、副題(仏の道をゆく)と、出版社が潮出版社ということもあり、仏教の深い知識がないので、あまりのめり込めなかったが、西安や敦煌には行ってみたいと思った。2010年10月にトルコ•ギリシャ一人旅を1ヶ月間したが、その翌年にでもシルクロードを旅しておけばよかった。
西安→敦煌→カシュガルへの一人旅は体力、時間、度胸が必要だと思った。
 


今月上旬にいつもの飲み友達2人と呑んだ時に上海旅行話の絡みで、中国旅行話になり、若い時からメーカー勤めの仕事で北京や天津に行っていたというSさんは、定年後に西安や成都へ旅行に行き、昔からカミさんが行きたいと言っていた九寨溝にも行ったという。
現在の政治体制から嫌中派が多い中で、中国が好きだと言う珍しい存在だ。
 
もう1人今週西安の話をしたのは、テニス仲間の女性で、30年くらい前に高校生時代の同級生グループと西安に行ったとのこと。同級生の中に中国考古学の教授がいて、その人の案内で廻ったらしい。当時の兵馬俑はあんな整然と並んでなく、倒れていたとのこと。
そして亡くなったご両親は中国の歴史が好きで、敦煌や西安へも旅行したとのこと。そんな古都長安(西安)はどうなっているのだろう。古い町が壊され高層マンションに建て替えられているのだろうか。古都長安の名残りがあるのだろうか。そんな興味と5月のパリ•プロヴァンス旅行の次の旅行先に九寨溝と雲南省を検討してみようと図書館から(地球の歩き方)を借りてきた。今回の上海旅行で言葉の壁と事前予約という移動手段に、個人旅行の壁は高いと感じたが、何とかなるだろうという気もしている。事前予約ビザ申請も20日から無くなり、当日申請でOKとなる。
 
5月のパリ•プロヴァンス旅行についても、(地球の歩き方)パリと南仏の2冊を借りて大体のスケジュールを組んだ。オススメ度三ツ星を廻るだけで実質8日半が埋まってしまう。我々の旅行はノンビリ滞在型ではなく、何でも見てやろう型なので効率よく廻らないといけない。セーヌ川を挟んで右岸と左岸を地域別に見所をリストアップした。空港から市内へのアクセスは、夜到着するので、オペラ座へのバス利用が便利なので、その近くにホテルを取ろうと、部屋の広さや口コミを確認して数軒リストアップした。まぁ旅行前にこんなプランを立てるのも楽しみの一つだ。
 
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