今朝は五高においては所謂明治節の祝賀行事が行われたことは明治24年に発行された龍南会雑誌第一号にに記載されているがその時嘉納校長が生徒に向かって演説を行っている。
以下にその大意が掲載されているので転載する
嘉納治五郎の天長節の講演大意
凡そ社会の進歩急激なるときは之が為旧来の思想と衝突を生じ,却って進歩をふさぐことあり、我が国維新の革命以来、その進歩の急激なること、従来世界の歴史に徴し、未だ嘗てあらざる所なり、随って新旧思想の衝突を生じ識者をして其れ前途を憂いしむるに至れ此時に当たりて巧みに彼此の利害長短を計量を取捨して、わが国進歩の先導者となるものは、実に高等の教育を受け足るものにあらざれば能はざるなり、政府の中学大学を設くるの旨意も、またこれ等先導者となるべき人物を、養成するの外にあらざるべし、開国以来我が国の文物、大いに進歩したりと雖も、これを欧米に比すれば、猶ほ未だ低度にあるを免れず、将来之を導いて、学問技芸に、内政に外交に彼の諸国を凌駕するに至らしむるは、実に諸君の責任なりとする。これ責任を全うするには,先つ形を後にして、精神を先にせざるべからづ、如何なる困難あるも、必ず我が国をして、欧米諸国を凌駕するに至らしむるの精神を確立せざるべからず、徳を修め智を研き体を練るは皆此れ精神を貫くの手段たるに外ならざるを以って諸君は先づ第一に此れ精神を定むべきなり、云々。
維新以来急速に発展してきた我が国の進歩をして欧米を凌駕するようになるためには教育を修め知識を磨きその精神を貫いて先導していくのは皆さんの努めであると言うことを強調している。現在に生きる我々にとっては五高の日本の柱石になるべき人物を育てる教育がこのようであるので後の世がどうなっていったかを考える史料になるのではなかろうか、
以下にその大意が掲載されているので転載する
嘉納治五郎の天長節の講演大意
凡そ社会の進歩急激なるときは之が為旧来の思想と衝突を生じ,却って進歩をふさぐことあり、我が国維新の革命以来、その進歩の急激なること、従来世界の歴史に徴し、未だ嘗てあらざる所なり、随って新旧思想の衝突を生じ識者をして其れ前途を憂いしむるに至れ此時に当たりて巧みに彼此の利害長短を計量を取捨して、わが国進歩の先導者となるものは、実に高等の教育を受け足るものにあらざれば能はざるなり、政府の中学大学を設くるの旨意も、またこれ等先導者となるべき人物を、養成するの外にあらざるべし、開国以来我が国の文物、大いに進歩したりと雖も、これを欧米に比すれば、猶ほ未だ低度にあるを免れず、将来之を導いて、学問技芸に、内政に外交に彼の諸国を凌駕するに至らしむるは、実に諸君の責任なりとする。これ責任を全うするには,先つ形を後にして、精神を先にせざるべからづ、如何なる困難あるも、必ず我が国をして、欧米諸国を凌駕するに至らしむるの精神を確立せざるべからず、徳を修め智を研き体を練るは皆此れ精神を貫くの手段たるに外ならざるを以って諸君は先づ第一に此れ精神を定むべきなり、云々。
維新以来急速に発展してきた我が国の進歩をして欧米を凌駕するようになるためには教育を修め知識を磨きその精神を貫いて先導していくのは皆さんの努めであると言うことを強調している。現在に生きる我々にとっては五高の日本の柱石になるべき人物を育てる教育がこのようであるので後の世がどうなっていったかを考える史料になるのではなかろうか、