昨夜の てんぷらは 楽しかった。
彰の31歳のお誕生日。
彰の大好きな てんぷらで。
彰の大好きな 日本酒を そろえて。
彰の大好きな さくらんぼも たくさん用意して。
彰の大好きな 洋服を着て。
彰との 楽しい会話は 笑いが絶えなかった。
そして 彰との キスは とても 甘かった。
、
、
「ごめん!!
今日の夜に 接待はいちゃって、9時に銀座へいかなくちゃいけなくなった。
理子との 誕生日 すっごく楽しみにしてたのに ほんと 腹立つんだよな~。
できるだけ 早くそっちへいくから 4時ぐらいに いってもいいか?」
、
昼過ぎに そんな 電話が かかってきたときは、一瞬 嘘なのでは・・・と 思ったけれど、
とりあえず いそいで てんぷらの用意を し始めました。
、
夕方 まだ 日が明るいうちに やってきた彰は、
「本当 部長がさ 突然
「今日の予定 知ってるよな」って 言いだしてさ。
「俺 聞いてないっすよ」 って 言ったんだけど。
どうしても 来てくれって。
、
今日は俺の誕生日で 恋人が おいしいてんぷら用意してくれてるから
って 言ったんだけど、 だめっていうんだよ・
ほんと ごめんな。あ~ちくしょう。 せっかく 朝まで ここにいようと 思ったのに。」
、
心から 残念がっている 彰を みていると なんだか かわいそうになってきた。
「そっか~~ 残念だなあ。
彰の好きな 景虎も 用意したんだけど それじゃあ 日本酒も 飲めないね」
、
「え~呑む呑む。だって 理子と呑む お酒が 一番おいしいもん。接待の酒なんて 全然おいしくないし」
、
そういいながら、彰は くつろいで ソファに 座った。
いつものように 楽しい会話で あっという間に 時間がたってしまった。
、
さくらんぼと 日本酒を つまみながら、
「あ~ ほんと めんどくさい。
もう眠いっつうの。部長 いつか ぶっとばしてやる~~」
そういいながら 彰は 名残惜しそうに 理子を抱き寄せ キスをした。
、
「今日 こっちに 帰ってきてもいいよ」
少し 甘えた声で そう言った理子の目を 優しく見つめながら
、
「あ~ そうしたいなあ~。そうしようかな~。でも 何時になるかわからないし 理子も 明日 仕事だろ。 しっかり寝ろよ。
俺が 倒れたら また看病してもらわなくちゃ いけないからさ」
、
スーツを 着なおした 彰は さっと鏡の前にたち、玄関に行き、もう一度 理子を 抱き寄せた。
、
「じゃあな ごちそうさま。 最高の誕生日だったよ」
そういって 彰は 去って行った。
、
片づけが 終わったころ、
「銀座に ついたよ。今日は ごちそうさま。楽しかった」
そう メールが きたので、
「家に ついたら 私 寝ててもいいから 連絡してね」
と 返信したのに・・・。
、
朝になっても 連絡は なかった。
かき揚げの残りで 天茶を 用意しながら、ふと 昨夜帰っていく 彰の 後ろ姿が、うれしそうに 小走りだったことを 思い出した。
、
鏡の前で 念入りにチェックしていたことも。
、
もしかして・・・・。
理子は 出ない電話を ならしつづけた。
、
♪5分で 天茶♪
材料 (2人分 1分)
かき揚げ ・・・2個
おちゃづけの素 ・・・2袋
ごま・あられ お湯 ・・・少々
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作り方
1.ごはんを 茶碗によそって、かきあげをのせます。
2.おちゃづけの素と ごま・あられ・をのせてから
お湯をかけて いただきます。
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☆昨夜てんぷらの残りの かき揚げで しました。
☆夏でも さらさらっと おちゃづけ うれしいです。
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