美味艶女~おいしい料理に囲まれて~

おいしい料理に囲まれてれば 福来る♪ おいしいものの連鎖は 幸せの連鎖♪

彩りおにぎらず♪里奈編

2015-01-18 | ショートストーリー

 

「ねえ、だれかが、大輔くんのこと、元気な子だね、って 言ってきたら 注意したほうがいいわよ」

そう、話しかけてきたのは、大輔が通う幼稚園で、クラス委員をしている 真崎さんだった。

               

「えっ、どういうことですか?」

里奈は、走り回っている 大輔を 気にしながら、真崎さんに、顔を 近づけた。

 

「あのね、年長にもなると、元気いっぱいっていうのは、褒め言葉じゃないのよ。

それはね、落ち着きがないとか、一緒にいると危なっかしいとか 

そういう意味で 言ってる人が 多いから、 あなたにそう言ってきた人は、なにかあるってことなのよ」

里奈は きょとんとして、意味を理解するのに 時間がかかった。

 

 

「そうなんですか。うちの大輔、だれかと なにかあったんでしょうか?」

真崎さんは、小4と小2のお兄ちゃんがいて、この幼稚園の世界では、育児のベテランとして、絶対的権力者だった。

だから、誰かが 何か言っていたのを 聞いたのかもしれない。

 

「ああ~、そういう意味じゃなくって、一般論の話よ。大輔君は 元気だけど 優しい子だから大丈夫よ。

 でもね、知らないのは 親ばかりって ことは 多いからね。私も いつも細心の注意を 払っててつかれるわ。

 大輔くん 私は 大好きよ。子供らしくて かわいいわよね~」

 

真崎さんは、慈悲深い笑顔で、里奈に笑いかけ、他のお母さんのところへ 去っていきました。

里奈は 突然 走り回っている大輔が、腹立たしくなり、怖くなった。

だれが、 何を言っているんだろう。

今まで 何度も 元気な子だね と言われてきたし、

それを 褒め言葉として 受け取っていた里奈は、

自分が ひどい間違いをしていたことに 愕然としてきた。

 

「大輔!! 走るのやめなさい! 大輔!今日は 帰るわよ!」

今日は お弁当を持って、皆で 遊ぶ予定だったけど、里奈は 急用を 思い出したふりをして、帰ろうとした。

 

「ええ~~ 里奈さん、帰っちゃうの?

 大輔君、今日も元気に 遊んでたのに~」

遠くから、ママ友の声に、びくっとしながら、里奈は 走り去った。

 

おにぎらず♪

① ハム + レタス +薄焼き卵

② 海老フライ + ブロッコリー + 卵サラダ

 

具を のせるときに、切ったときのイメージを 考えて、ハムの隣に薄焼き卵を のせます。

グロっこりーは あとから、くいこませました。

☆3色 使うこと。

☆ご飯は すけるぐらい 薄くすること。

 で きれいな おにぎらずが できます。

 



 

里奈の敵は、「元気な子だね」という ママ友ではなくて、真崎さんだということに、
里奈が 気がつくと いいんだけど・・・。


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