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平均律クラヴィーア曲集

2018-12-04 23:49:05 | 音楽夜話(クラシック)

平均律クラヴィーア曲集

12月2日 湘南台文化センター市民シアター14時~


たまの休みにコンサート情報を検索していたら、
バッハの「平均律クラヴィーア曲集」第一巻を
「藤沢・湘南のピアニスト達が弾き紡ぐ」24人の
ピアニストが演奏するという、ある意味豪華な
コンサートに出くわした。2000円と来た。

ちょっと逡巡して、今日はなっつも別件で外出だから
いいかもしれないと、電車に乗って湘南台まで来た。

若い頃バッハの作品を聴いてた頃もあったけど、
平均律を全曲聴く事はほとんどなかったと思う。
ピアノ学習者だったりするとそれもあるのかも
しれないけれど、塊で聴く事はないだろうな。

藤沢の市民センターのホールは600人弱の聴衆で
席はほとんど空いていない。人気あるんだな。これが。
出演者の親類縁者、ピアノ学習者、バッハの音楽が
好きな方などなど、三々五々集まってきている。

ピアノはヤマハのコンサートグランドで、ピアノ・チューナーが
調律していた。前の席の方が、スマホを取りだして、隣の
友人と思しき方に、無料のチューナーアプリをダウンロード
してみた。と、チューナーが鍵盤をたたいているのを
針で追っていた。真ん中に針がくれば同調しているという。
こんなとこまでチェックしないように(笑)。

この曲集は1巻24曲プレリュードとフーガが1対で1番
の中に2曲構成で出来ている。
だから、1人の奏者が2曲弾くことになる。だから24番
までで、48曲聴くことになる。短いのは1分台長いのは
4-5分台だと思う。長丁場なコンサート、会場は2時間半
取ってあった。

1台のピアノを(プロ24人はそれぞれのフィールドで
活躍されてる方)弾き分ける形で構成されている。
4人の客演者がおり、順不同。
深沢亮子・古川五巳(発起人)・尾高惇忠(作曲家)・野田清隆
演奏とは別に、この方たちが前後半の間でフリートークをした。
48曲のコメントは流石にできない。
ピアニストの曲に対する向きあい方もそれぞれで、バッハを今弾く
ことの意味の様なことも考えられて面白かった。
24人それぞれのバッハがあった。

チェンバロ風にスタッカート気味に弾いてる演奏者もおり、ノンペダルで
通した演奏者もおり、また、現代のピアノの譜面にあるレガートで
弾いてる場合もあった。それぞれがあまり違和感のないものだった。

確かにその時代の習慣や時代背景を無視する事は出来ないものの、
バッハの世界を表現するのに、もう少し大きな視点があっても
いいのではないかという客演者のコメントもあった。

弾き手によってピアノのタッチと鳴りが違う事がよくわかった。
技量の違いがどう違うのかわからないけれど、ピアノの音が
特にきれいだった演奏者がいた。どういうマジックがあるのか
わからないけれど、面白いものだなと思った。

弾き進むと、会場のライトや温度があがり、調律も必要になる。
ロングトーンになると、和音に気になる成程ではないがうなりが
出ていた。
この結果が良ければ、再来年第2集の演奏会がここで組まれるらしい。
アンケート用紙にぜひお願いしたいと記した(笑)。

長丁場だったけど、それ程時間を感じないバッハの宇宙を垣間見た
コンサートだった。
1部                2部
客演 1番深沢亮子            13番内田由美
   2番渡邉美文            14番羽田野英子
   3番坂本真由美           15番尾城杏奈
   4番浅井佳代            16番平川恵理
  5番村上うらら 17番臼井康雄
  6番田代純子           18番黒澤美雪
   7番川添文             19番荻野美惠子
   8番金井玲子            20番佐藤幸子
   9番武内純子            21番春原恵子
  10番村上真也         客演 22番尾崎惇忠
  11番安食由江            23番西川麻里子
客演12番古川五巳         客演 24番野田清隆