goo blog サービス終了のお知らせ 

宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

太陽の210億倍! 宇宙最大のブラックホールをもつ銀河を撮影

2016年02月24日 | ブラックホール
ハッブル宇宙望遠鏡が新たに撮影した美しい銀河団の画像。

この画像からブラックホールの謎を解く手がかりが得られるかもしれないそうです。
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“かみのけ座銀河団”。
画像中央の最も明るい天体が楕円銀河“NGC 4889”で、
その中心には超大質量ブラックホールが眠っている。

地球から3億光年離れた“かみのけ座銀河団”に、
ひときわ明るく輝く巨大楕円銀河“NGC 4889”があります。

なんと、この銀河の中心には太陽の210億倍の質量を持つ、
超大質量ブラックホールが眠っているんですねー

ブラックホールの大きさは、
その“事象の地平線”の大きさによって表すことができます。

“事象の地平線”とは、
あらゆるものがブラックホールの重力から逃れられなくなる境界。

NASAによると、
“NGC 4889”の超大質量ブラックホールの“事象の地平線”は、
約1300億キロもあり、海王星の公転軌道の直径の15倍にのぼります。

私たちの天の川銀河の中心にも巨大なブラックホールがありますが、
その質量は太陽の約400万倍…

“事象の地平線”の大きさは、水星の公転軌道の直径の5分の1なので、
“NGC 4889”のブラックホールと比較すると、だいぶ小さいことになります。

“NGC 4889”の中心にあるブラックホールは、
これまでに見つかっているブラックホールの中では最大なんですが、
現在は眠りについているようです。

ブラックホールの周縁部も安定していて、新しい星々が形成されているほどです。

でも、このブラックホールが活動していた時代には、
ガスやチリを激しく引き込んで数百万度まで加熱し、
膨大な量のエネルギーを放出していたんですねー

このうような活動は今は止まっていますが、
いつの日か再開するかもしれません。

ブラックホールは途方もない重力によって光まで飲み込んでしまうので、
私たちは直接見ることは出来ない天体です。

でも天文学者たちは、
周囲の恒星やガス雲などへの影響を通じてブラックホールを発見し、
その質量を推定することができます。

なので、ハッブル宇宙望遠鏡が今回撮影したような画像でも、
詳しく調べることで、宇宙の秘密を解き明かすことができるんですねー


こちらの記事もどうぞ ⇒ ガンマ線で輝く最遠方の超大質量ブラックホール