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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

天王星で予測を覆す嵐が頻発している?

2014年11月21日 | 宇宙 space
地球から遠く離れた青緑色の巨大な惑星“天王星”。

この惑星が、どうやら長い眠りから目を覚ましたようです。
でも、その時期が専門家の予想とは違っていたんですねー

通常ならば穏やかなこの惑星で、
現在は激しい嵐が頻発していて、その理由はまだ解明されていないようです。


天王星は太陽から7番目の惑星で、地球からは約30億キロ離れたところにあります。

ハワイのケック望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡を使った観測で、
天王星の上層大気に、通常では見られないほど明るい雲の活動が確認されます。

今年9月に撮影された天王星の赤外線画像。
巨大な嵐がとらえられているが、
これは過去にこの惑星上で記録されたもののうち、もっとも明るい現象だった。

そして、今年8月初めのわずか2日間の観測で、
天王星の北半球では8つの嵐が確認されました。

そのうち1つは、後に観測史上最も明るいもので、
この惑星からの反射光全体の30%に相当する明るさだったんですねー

去る10月24日にハッブル宇宙望遠鏡がとらえたデータでも、
複数の巨大な嵐が、さまざまな高度で確認されました。

これらの嵐は、約9000キロ以上もの範囲に広がっていたのですが、
これは地球の直径の約4分の3になるんだとか…

これらの嵐はすべて、この惑星の大気のうち、
メタンを含んだ上層部で発生しているようです。


天文学者の間では、天王星の大気活動のピークは、
この惑星が春分を迎え、赤道方向に太陽光が当たるようになる、
2007年のことと予想していました。

天王星が、太陽の周りを回る公転周期は約84年なので、
約42年ごとに春分または秋分を迎えることになるからです。

天文学者らは10年以上にわたって、天王星の気象観測を続けていて、
北極の近くで渦巻状に発生する嵐をマッピングしています。

これらの嵐を発生させるような熱源は、惑星の内部には存在しないので、
こうした雲の動きは、すべて太陽光のみに起因するものと考えられてきたんですねー

なので、北半球が太陽光の当たらない側に入ったここ数年は、
気温は上がらずに、嵐の発生も減ると考えられていました。
でも、実際はそうではありませんでした…

そして、アマチュアの天文家によって、
見落とされていた明るい点が、新たに1つ確認されることになります。

この点は、これまで観測されていたものに比べ、
大気のより深いところで生じていると考えられることに…

天王星の大気の内部で、間違いなく活発な活動が起こっているのに、
その理由が分からないんですねー