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モバライダー mobarider

2万5000光年彼方に、天王星のような巨大氷惑星を発見

2014年11月07日 | 宇宙 space
天王星のような軌道を持つ系外惑星が、2万5000光年彼方に発見されました。

実は、太陽系外に天王星や海王星のような巨大氷惑星候補が、
見つかったのは初めてのことなんですねー


太陽系の惑星は、大きく分けて3のタイプがあります。

水星から火星までの岩石惑星、木星と土星の巨大ガス惑星、
そして天王星と海王星の巨大氷惑星です。

これまでに1800個以上見つかっている太陽系外惑星にも、
岩石惑星や巨大ガス惑星と見られるものは存在していたのですが、
巨大氷惑星に分類されるものは、まだ見つかっていなかったんですねー
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した天王星

今回の研究では、重力マイクロレンズ効果という手法で、
系外惑星の捜索を行っています。

そして発見されたのが、
さそり座の方向2万5000光年彼方にある、恒星“OGLE-2008-BLG-092L”を回る天体でした。

質量は天王星の4倍あり、
中心星からの距離は、ちょうど太陽から天王星と同程度。

中心星から遠すぎるので、惑星の化学組成は分かっていませんが、
中心星からの距離から判断すると、巨大氷惑星と考えられます。

また、中心星は連星系で、
そのため惑星の軌道が乱されている可能性もあります。


重力マイクロレンズ効果とは、
大質量の天体の重力で光が曲げられ、
その向こう側の天体が明るく見える現象です。

この効果による系外惑星探索は、
中心星から、ひじょうに遠い軌道の系外惑星を見つけることができる、
唯一の手法であり、今回の発見はその可能性を示したものなんですねー

天王星と海王星が、なぜ太陽系の端に位置しているのか、
誰も明確な答えをしりません。

でも、シミュレーションモデルでは、
もっと太陽の近くで形成されたことが示されています。

現在よりもはるかに太陽の近くで形成されて、
その後、木星や土星によって押しのけられ、太陽系の外側へと移動した。
という説もあります。

今回の発見によって、
太陽系内の巨大氷惑星の起源の謎に迫れるかもしれませんね。