黒田清輝展

2016-05-13 13:28:40 | Weblog
予報では、今日も初夏の陽気とのこと
昨日の最高気温は27度で、今日も25度を下回ることはなさそうです

退院の際、腎臓への負担を避けるため水分摂取は1日1l以内に抑えるように、と言われたのですが、気温が上がってくると無理ですよね(苦笑)




さて、東博の『黒田清輝展』を、サラッと(笑)
名前がポピュラーなわりに、作品を見る機会が案外少ない画家の一人
昔…1980年代半ば、目黒の庭園美術館での『黒田清輝展』以来ではないかしら


原田直次郎(1863~1899)と黒田清輝(1866~1924)
日本の西洋画の基礎を築いた二人の作品展を間を置かずに見ることができて良かったな、と言うのが正直なところ
絵画は自己表現を追求するジャンルのひとつですが、そればかりではなく、今まで存在を知らなかった西洋画をこの国に根付かせようという志を抱き邁進する彼らの姿はいとおしく思えます

どちらの展覧会も、彼ら自身の作品ばかりではなく、師事した画家や影響を受けた画家・友人たちの作品を併せて展示し、写真や書簡など資料面も充実していましたね(今どきの展覧会の風潮!?)
オルセーにあるミレーの“羊飼いの少女”を、こんなにまじまじと見ることができるとは、予想もしませんでしたよ(笑)

黒田の作品では、幾度か見ている“湖畔”の美しさに瞠目
展示の仕方もあるのでしょうが、東博本館の薄暗い展示室ではここまで美しいと思ったことはありませんでしたね
連作である“桜島爆発図”や“雲”の巧みさには舌をまくばかり
個人的には、最も見たいと思っていた“昔語り”があって大いに満足

バタバタではありましたが、見に行った甲斐があった充実のひとときでした

図録は2500円
充実の資料・解説と印刷の美しさを考えた時、この値段では安いくらい
少なくとも、原田直次郎展の図録よりはるかにお買い得でしょう

最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
1日1l (大納言)
2016-05-13 16:05:51
これを1日1リットルとはなかなか読めませんね。

>原田直次郎(1863~1899)と黒田清輝(1866~1924)

世の中にはいい展示がたくさんあるようですが、なかなか絵まで手が回りません。お金も掛かりそうだし……。
返信する
1000cc (ミルナくん)
2016-05-13 16:49:16
確かに難解ですな。それにしても厳しいね。腎臓が悪いと水分をとらないようにとは初耳ですよ。ボクのように血圧が高い連中は、逆にともかく水分を少しでも多く取れと言われている。でないと血液が水分不足でドロドロになり、固まっていわゆる血栓になり心臓や脳に流れて行って詰まるとオ・シ・マ・イ!とは医師の口癖だ。
それにしても一日1リットルはこれから先を考えると厳しいね。アイスクリームもビールもだめ!

返信する
黒田清輝 (Fs)
2016-05-14 01:52:11
どうも私は黒田清輝は食わず嫌い、というか性に合わないというか‥。
教科書に載るような有名な作品は知ってはいますが、ピンとこない。
それでも好きになれない原因を探らなくては、いけないとは思いました。しかし足が向かない。
困りましたね。
多分原因の一つは、漱石先生の辛辣な批判が私の頭の中にデンと居座ったまま、ということだと思います。でもそれは原因のひとつでしかない。
そんなこともあり、とうとう5月15日を迎えてしまうことになりました。
返信する
大納言様 (管理人)
2016-05-14 10:32:19
“1l”は、仰有る通りわかりにくい表記ですね
次回から気を付けます<(_ _)>

原田直次郎と黒田清輝、ほぼ同じ時期に生まれ、西洋絵画を志向した二人の作品を見ることができ、個人的には大いに満足しています
画家の個性とは別に、何となくですが、時代の持つ空気感を見る側も共有できるような気がするのですね

財布には厳しい出費ですよ
でも、酒煙草は嗜まず、食べ歩きもせず(塩分制限で難しい)、ファッションやコスメやエステ関係には元々興味がなく、旅行するだけの経済力も休暇もない…苦笑
映画やコンサートは時間に縛られるので、近頃は敬遠気味
となると、美術館・博物館か図書館に行くしかない………実際は、ここまで消極的なものではありませんけどね(笑)
せめて、バスのシルバーパスを取得できる年齢になれば、美術館・博物館のも無料か割引料金で入れるのになぁ、と悔しく思う今日この頃です(爆)
返信する
ミルナ様 (管理人)
2016-05-14 10:49:42
医師によると、腎臓に負担をかけないために、とのことでした
今の季節、終日在宅なら何とかなりますが、仕事その他で外出する際に外気温が25度を超えると、ちょっと…
電話応対が多い仕事なので、夏場はエアコンの効いた部屋でもトータルで500~700ccを摂取しているはず
あと、主食がパンか御飯かの違いは大きいでしょうね
職場には、御飯主体の弁当を持参するように心がけています
血液は、薬(ワーファリン)のおかげでフツーの人よりサラサラ…出血すると止まりにくい状態です(苦笑)
程々におさまらないのが、そもそも問題なのですが┓( ̄∇ ̄;)┏
返信する
白クマ様 (管理人)
2016-05-14 11:32:28
黒田は、庭園美術館の黒田清輝展以来、三十年ぶりになるのではないかしら
当時印象に残ったのが、“昔語り”と“桜島爆発図”・“雲”(これは白クマ様の好みかもしれませんよ…笑)・“逗子五景”(神奈川県立近代美術館蔵/明治の美術 コレクション展1に展示)、騒動(笑)としての“裸体婦人像”や“智・感・情”…
葉山に行かなければ、見送った可能性が大きかったと思います
“昔語り”の完成作は戦災で消失しており、現存するのは下絵や画稿や写真だけですが、それだけでも十分な存在感です

単に作品を展示するだけではなく、人物や作品の背景にも目配りした、資料的価値も高い展覧会に仕上がっており、その意味でも充実した内容だったと思います
原田直次郎の場合は、作品数そのものが少ないための苦肉の策でもあったでしょうが、黒田清輝の場合は作品や資料が多く、また日本の西洋絵画界での重鎮ということもあり、東博や関係者が力を尽くした結果だっのかもしれません
師であるラファエル・コランの他、ミレーやモネやシスレー、ピサロ、ピエール・ビュヴィス・ド・シャヴァンヌの作品を見るだけでも大きな収穫でした

行く前はおさらい気分でしたが、予想を大きく(良い意味で)裏切る内容だったと思います
返信する

コメントを投稿